目次
九州大学医学部の基本情報
まずは、九州大学医学部の基本情報から見ていきましょう。
こちらの項では、九州大学医学部のキャンパスの場所や入試定員数、学費などについてまとめました。
キャンパスの場所
九州大学医学部のキャンパスは、福岡県福岡市に位置しています。
電車で向かう際は、JR博多駅で福北ゆたか線に乗車後、吉塚駅で降車してください。
その後、東公園方向に西進すると、ほどなくしてキャンパスが見えてくるはずです。
主な目印は、福岡県警察本部です。
なお、九州大学医学部では、訪問者に対して公共交通機関を利用するよう呼び掛けています。
オープンキャンパスや受験で訪れる際は、十分注意してください。
入試定員
九州大学医学部の2023年度の募集人員は、前年度に引き続いて、105名程度となっています。
内訳は一般選抜(前期日程)が105名で、試験の日程については、2023年2月25日から27日にかけて実施される予定です。
また、同医学部には一般選抜(前期日程)以外の募集枠にも、帰国生徒選抜と私費外国人留学生入試(4月入学)が設けられています。
両方とも募集人員は若干名で、前者の日程は2023年2月25日から27日にかけて試験が行われ、後者については同年2月25日から26日にかけて行われる見込みです。
学費
九州大学医学部の学費は、6年間で総額3,496,800円となっています。
内訳は下記表を参照してください。
入学金 | 282,000円 |
授業料(1~6年次まで共通) | 535,800円 |
教育充実費 | なし |
委託徴収金 | なし |
6年間学費総額 | 3,496,800円 |
なお、寄宿舎を利用する場合は、別途、月額4,700円から37,000円がかかります。
寄宿舎は複数あり、上記のとおり施設によって費用が大きく異なりますので、よく確認してから選ぶようにしましょう。
また、九州大学医学部には、奨学金制度も設けられています。
たとえば、有志の寄付による支援制度があげられます。
これは、成績優秀であるものの、経済的に厳しい環境にある学生を対象としたものです。
応募の際は、奨学生願書や両親の所得証明書など複数の書類を要しますので、必要なものをきちんとまとめてから出願しましょう。
さらに、独立行政法人が行う日本学生支援機構奨学制度も、同時に開設されています。
こちらの制度についても、上で紹介した制度と同様、金銭的に困窮している学生を救済するために設けられています。
注意点としてあげられるのが、留年中の学生は応募ができないということです。
加えて、外国籍の人も在留資格によっては受け付けてもらえないこともありますので、こちらについても注意してください。
九州大学医学部の特徴
続いて、九州大学医学部の特徴についても見ていきましょう。
ここでは、九州大学医学部の教育体制を中心に、4点ピックアップして紹介していきます。
国際的視野を持つ人材の育成
急速な社会構造の変化で進む、グローバリゼーション。
国際化が大きく進行する中で、医師には災害時の医療支援や国際紛争における出動など、様々な役割が求められるようになりました。
九州大学医学部では、そんな医師を取り巻く環境の変化に対応すべく、国際的視野を持つ人材の育成に力を入れています。
主な活動としてあげられるのは、2年次より始まる「国際医学」の中で実施される、海外の医学部との国際交流です。
こちらの国際交流では、韓国の釜山大学やアメリカのクリーブランドクリニック、ニカラグアのNPO医療ボランティア団体などで実習や活動支援をすることができます。
将来、海外での活躍を考えている人にとっては、打ってつけの医学部と言えるでしょう。
充実した臨床医の教育
医師は、病気やケガと戦う患者に寄り添い、常によい援助者であることが求められます。
患者の気持ちを理解しないままでは、仮に現場に出られたとしても、本当の意味での医師になれたとは言えません。
そういった考えのもと、九州大学医学部では、臨床医の教育にも熱意を込めて取り組んでいます。
たとえば、5年次からの実習では、「入院実習」が行われます。
入院実習は、その名のとおり学生が実際に入院する実習で、入院先の病院や医療従事者が患者からどのように見えるかを体験するのが目的です。
患者の立場になってみることで、彼らが普段どのように感じているかを掴もうというわけです。
高度最先端医療の開発や実践にあたる人材の育成
現代医療は現在、急激な発展に支えられています。
遺伝子治療や再生医療、ロボットを駆使した遠隔治療などは、まさに日進月歩という言葉がぴったりです。
こういった流れに対応するためにも、九州大学医学部では、高度最先端医療の開発や実践にあたる人材の育成・教育に尽力しています。
そして、教育カリキュラムの中でも、とくに注目を浴びているのが、医学と工学を連携させたバーチャルシミュレータの訓練実習です。
このシミュレータ実習は、現場に出る前に最先端の技術や医療手技に触れられるとあって、学生から大変人気のカリキュラムです。
学生の自学自習を支援する教育体制
e-ラーニングを取り入れて、学生の自学自習を支援しているのも九州大学医学部の特徴の一つです。
e-ラーニングとは、インターネットを使用した学習形態のことです。
学生同士が離れた位置にいても交流が簡単にできますから、チーム学習における効率性がアップするというメリットがあります。
さらに、新型コロナウィルスの感染防止という観点でも、大きな強みを発揮します。
九州大学医学部の難易度
次に、九州大学医学部の難易度についても解説していきましょう。
ここでは、九州大学医学部の難易度を偏差値と倍率に分けて見ていきます。
偏差値
九州大学医学部の偏差値は67.5となっており、国内の国立大学医学部の中では、比較的高い水準となっています。
同じ偏差値の主な国立大学医学部は、千葉大学や横浜市立大学、宮崎大学(後期日程)などです。
偏差値の近い大学は、東京医科歯科大学と大阪大学、山梨大学(後期日程)の医学部が、それぞれ偏差値70.0。
群馬大学や北海道大学、新潟大学の偏差値が65.0となっています。
倍率
続いて、九州大学医学部の倍率についても解説していきましょう。
ここでは、2020年度から2022年度までのデータをもとに、一覧表にまとめましたので、参考にしてください。
2020年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 2.4 | 110 | 271 | 255 | 111 |
2021年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 2.5 | 110 | 276 | 261 | 112 |
2022年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 2.7 | 110 | 307 | 267 | 112 |
倍率の傾向としては、2.4倍から2.7倍の間で推移しており、国立大学医学部の前期試験の中ではやや低い部類に入っています。
ただし、低倍率と言っても、油断できないのが医学部の試験です。
しっかり勉強をしておかないと足元をすくわれてしまいますので、日ごろの学習を疎かにしないよう心がけましょう。
九州大学医学部の入試対策
最後に、九州大学医学部の入試対策について解説していきます。
こちらの項では、入試科目と配点、そして合格のボーダーラインについて見ていきましょう。
入試科目と配点
九州大学医学部の入試科目と配点は、以下のとおりとなっています。
一覧表にまとめましたので、ご確認ください。
▼大学入学共通テスト試験及び個別学力検査等の配点
国語 | 地理・歴史・公民 | 数学 | 理科 | 外国語 | 面接 | 合計 | |
大学入学共通テスト | 100 | 50 | 100 | 100 | 100 | – | 450 |
個別学力検査 | – | – | 250 | 250 | 200 | ※ | 700 |
合計 | 100 | 50 | 350 | 350 | 300 | – | 1,150 |
(※)総合判定の判断資料▼個別学力検査実施教科
数学 | 理科 | 外国語 | 面接 | |
科目 | 数学Ⅰ 数学Ⅱ 数学Ⅲ 数学A 数学B | 物理基礎 物理 化学基礎 化学 | 英語 ・コミュニケーション英語Ⅰ ・コミュニケーション英語Ⅱ ・コミュニケーション英語Ⅲ ・英語表現Ⅰ ・英語表現Ⅱ ドイツ語 フランス語 | 面接 |
配点 | 250(150分) | 250(150分) | 200(120分) | ※ |
(※)総合判定の判断資料
試験については、一次試験には共通テスト、二次試験には個別学力検査や面接試験が課されます。
どちらの学力試験も幅広い分野から難問が出題されますので、基礎学習はもちろんのこと、演習をくり返し解いて実力を高めておきましょう。
また、面接試験については10分程度の個人面接が課されます。
圧迫面接ではなく、面接官の質問も易しいものが多いのが特長です。
主な質問としては、医師を目指す理由や九州大学を選んだ理由、調査書の内容などが挙げられます。
医療に関する専門知識を問う質問は、基本的には出されません。
なお、待ち時間が数時間になることもありますが、控室には参考書などの学習教材が持ち込めます。
待機時間が長くなった場合を想定し、面接試験の対策資料を持ち込むなどして、本番に備えましょう。
合格のボーダーはどれくらい?
九州大学医学部のボーダー得点率は、2020年度が89%、2021年が86%、2022年が82%となっています。
2022年度における国公立大学医学部の試験では、ボーダー得点率が80%未満のところがしばしば確認されますが、九州大学医学部では82%もの高水準です。
無事に合格するためには、並々ならぬ努力が必要とされるでしょう。
まとめ
九州大学医学部は、伝統的で歴史あふれる医学部です。
国際的な医学交流や最先端医療の研究に注目が集まっており、毎年多くの受験生が医学部の門を叩きます。
しかし、九州大学医学部は、偏差値67.5で国立大学医学部の中でも高水準。
このため、合格のためには基礎から応用まで網羅的に学習する必要があります。
ただ、共通テストは出題範囲が広いうえに、同医学部は合格ラインも厳しい傾向にあります。
受験生の方々の中には、予備校に通って本格的な学習をスタートさせたいと感じている人も、多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、医学部専門予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、医学部への高い合格率を誇る教育施設として、今話題になっている予備校です。
2021年度の試験では1次試験、合格率75%、2次試験では合格率60%という好成績をマークしました。
現在、成績が振るわず悩んでいるあなたも、京都医塾で学習すれば、きっと合格への扉が開きます。
京都医塾ならではの優秀な講師、優れたカリキュラム、良質な学習環境で学び、夢を叶えましょう。
九州大学医学部に本気で受かりたい人には、京都医塾がおすすめです。
資料請求や入塾に関するお問い合わせは、メールや電話にて受付け中ですので、興味のある方は、ぜひお問い合わせください。