数学は医学部受験において比較的重要度の高い科目であり、配点、特に「配点比率」が合否に大きく影響します。
そこで今回の記事では、「なるべく苦手な数学を避けて医学部受験を乗り切りたい」「苦手な数学を得意科目でカバーしたい」と考える受験生に向けて、国公立大学・私立大学に分けて数学の配点比率をランキング形式で紹介します。
記事を読んで配点比率の違いや傾向についても理解し、志望校選びや受験戦略に役立てましょう。
目次
数学の配点が低い医学部ランキング【国公立大学】

まずは、数学の配点が低い国公立大学医学部について、共通テスト・個別試験それぞれ上位の大学を紹介します。
【共通テスト(一次試験)で数学の配点が低い大学(上位15校)】
順位 | 大学名 | 配点比率数学 |
1位 | 熊本大学 | 10.0% |
2位 | 島根大学 | 13.7% |
3位 | 香川大学 | 14.3% |
4位 | 三重大学 | 15.4% |
4位 | 滋賀医科大学 | 15.4% |
6位 | 秋田大学 | 16.7% |
6位 | 和歌山県立医科大学 | 16.7% |
8位 | 京都大学 | 18.2% |
8位 | 東北大学 | 18.2% |
8位 | 岡山大学 | 18.2% |
11位 | 弘前大学 | 19.0% |
12位 | 東京大学 | 20.0% |
12位 | 琉球大学 | 20.0% |
12位 | 札幌医科大学 | 20.0% |
12位 | 信州大学 | 20.0% |
※同順位は全体の配点比率が低い順で記載
【個別試験(二次試験)で数学の配点が低い大学(上位5校)】
順位 | 大学名 | 配点比率数学 |
1位 | 奈良県立医科大学 | 0.0% |
2位 | 筑波大学 | 21.4% |
3位 | 鹿児島大学 | 21.7% |
4位 | 熊本大学 | 25.0% |
4位 | 秋田大学 | 25.0% |
※同順位は全体の配点比率が低い順で記載
注目したいのが、1位の奈良県立医科大学です。
2024年度より奈良県立医科大学の二次試験には学科試験がなく、面接と小論文のみ行われます。
共通テストでの配点比率は22.2%と比較的高いものの、共通テスト対策のみでいいのは大きなメリットです。
数学の配点が低い医学部ランキング【私立大学】

続いて、私立大学医学部についても数学の配点比率が低い上位の大学を紹介します。
【一次試験で数学の配点比率が低い大学(上位15校)】
順位 | 大学名 | 配点比率数学 |
1位 | 昭和大学※ | 0.0% |
1位 | 帝京大学※ | 0.0% |
3位 | 順天堂大学 | 20.0% |
4位 | 東邦大学 | 25.0% |
4位 | 東京医科大学 | 25.0% |
4位 | 聖マリアンナ医科大学 | 25.0% |
4位 | 久留米大学 | 25.0% |
4位 | 東京慈恵会医科大学 | 25.0% |
4位 | 日本大学 | 25.0% |
4位 | 自治医科大学 | 25.0% |
4位 | 大阪医科薬科大学 | 25.0% |
4位 | 東北医科薬科大学 | 25.0% |
4位 | 近畿大学 | 25.0% |
4位 | 獨協医科大学 | 25.0% |
4位 | 埼玉医科大学 | 25.0% |
※昭和大学・帝京大学は数学を選択しなかった場合
※同順位は全体の配点比率が低い順で記載
注目したいのが、昭和大学と帝京大学です。
昭和大学は数学と国語から1科目、帝京大学は数学・理科・国語から2科目選択できるため数学を受験科目に使用しないことも可能です。
医学部受験で重要な「配点比率」とは?
配点比率とは、大学入試における各科目の比率であり科目の重要度を示す指標です。
共通テスト(一次試験)・個別試験(二次試験)、あるいは全体の合計点を100%とした際に、各科目がどれだけの割合を占めるかを表します。
配点比率を見れば、受験する大学がどの科目を重視しているのかが分かります。
なぜ点数で示さずに配点比率で示すのかというと、大学ごとに満点が異なるため単純に点数だけで大学同士を比較しにくいためです。
医学部の場合は理科を重視する大学が多く、国語・社会は多くの大学で重要度が低い、など大まかな傾向はあるものの大学ごとに設定する配点はさまざまです。
また、国公立大学の場合共通テストと二次試験それぞれの試験内の配点比率があるため、志望する大学の共通テスト内での配点比率、個別試験内での配点比率に加えて共通テストと個別試験の比率についても知っておく必要があります。
特に複数の大学を受験する場合、各大学の配点比率についても考慮しておかないと合格ラインを見誤る危険性があります。
医学部の数学の配点は大学によってどのくらい違う?

配点比率と重要性について確認したところで、医学部受験における数学の配点は大学によってどのくらい違うのかを共通テストを例に見てみましょう。
◇共通テストで数学の配点比率が低い医学部
大学名 | 外国語 | 数学 | 理科 | 国語 | 地歴公民 | 情報 | 一次配点比率 | 英語 | 数学 | 理科 | 面接 | 二次配点比率 | 総合配点比率 |
熊本大学 | 100 | 50 | 100 | 100 | 100 | 50 | 10.0% | 200 | 200 | 200 | 200 | 25.0% | 19.2% |
島根大学 | 100 | 100 | 200 | 200 | 100 | 30 | 13.7% | 200 | 200 | – | 60 | 43.5% | 25.2% |
香川大学 | 100 | 100 | 200 | 200 | 100 | △ | 14.3% | 200 | 200 | 200 | 100 | 28.6% | 21.4% |
※△:同点者がいた場合に考慮
3大学とも共通テストの6科目に対して、数学1科目の配点が占める割合は10%台前半です。
しかし、二次試験の数学の配点比率はまちまちであり、共通テストの配点が低いからといって必ずしも全体の配点比率が低いとは限りません。
共通テスト数学の配点比率が高い医学部
大学名 | 外国語 | 数学 | 理科 | 国語 | 地歴公民 | 情報 | 一次配点比率 | 英語 | 数学 | 理科 | 面接 | 二次配点比率 | 総合配点比率 |
徳島大学 | 200 | 200 | 300 | 150 | 50 | 〇 | 22.2% | 200 | 200 | – | 〇 | 50.0% | 30.8% |
新潟大学 | 200 | 200 | 200 | 100 | 50 | 50 | 25.0% | 400 | 400 | 400 | 〇 | 33.3% | 30.0% |
大阪公立大学 | 100 | 200 | 200 | 100 | 50 | 25 | 29.6% | 300 | 300 | 300 | 〇 | 33.3% | 31.7% |
※〇:配点設定なし
一方、共通テストでの数学の配点比率が高い3大学は、二次試験においても数学の配点比率が高く、全体に対する配点比率はいずれも30%強です。
共通テストの配点が最も高い大学と最も低い大学では共通テストでは約30%、トータルで見ても最大12%強の違いがあり、配点比率の高低は大きいといえるでしょう。
「配点」の活用で医学部受験が有利に進む?!

このように大学ごとに科目ごとの配点比率には大きな差があり、高い合格水準を求められる医学部受験では無視できない重要な要素です。
医学部受験での数学の配点の傾向
ランキングでも見たように、国公立大学医学部での数学の配点比率は共通テストで10%台~29%台であり、全体で平均すると約22%です。
また、全体に対する比率で見ると19%台~30%台(※広島大学A(em)方式(英数重視型)を除く)となり、平均で約25%です。
私立大学医学部では、一次試験では試験がない大学もある一方で最大33%台と平均は26%で、全体で見ると平均は約24%と国公立大学とあまり差はありません。
私立大学は科目数が少ない分1科目の配点比率が高くなりやすいものの、理科と比較して数学の配点は少ない大学が大半のためあまり国公立大学と差がなかったものと考えられます。
受験校を選ぶ際に見るべき配点のポイント
医学部受験では数学の配点比率が大学によって大きく異なるため、自身の得意・不得意を考慮した受験校選びが重要です。
数学が苦手な場合の大学選びとしては、配点比率の低い大学や得意科目の配点が高い大学、数学が1科目のみで受験可能な東海大学、数学を受験しなくても済む帝京大学などが考えられるでしょう。
逆に数学が得意な場合には、数学の配点比率が高い大学を選び、国公立大学なら個別試験に数学があり、かつ個別試験の配点が高い大学を選ぶという方法もあります。
同じ数学でも志望大学の配点比率が高ければ苦手克服に重点を置き、平均的な配点バランスなら得意科目に注力してカバーするなど学習方針や時間配分も変わります。
このように、配点比率の把握は受験戦略を立てる上でも重要です。
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まとめ

医学部受験では、数学の配点比率は大学によって大きく異なります。
そのため、自分の得意・不得意を踏まえた志望校選びが重要です。
数学が苦手な人は、配点比率が低い大学や、選択制の私立大学を選ぶことで負担を減らす戦略も可能です。
一方で、数学が得意な人にとっては得点源として大きな武器になります。
しかし、大学ごとの配点や出題傾向を一つずつ調べて戦略を立てるのは大きな手間になるでしょう。
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