医学部受験で避けられないのが面接試験です。
学力だけでなく、医師としての適性やコミュニケーション力が問われるため、不安を抱く受験生も多いでしょう。
「面接がない医学部はあるのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。
実際に、新型コロナの影響で一時的に中止されたこともありましたが、現在では多くの医学部で面接試験が復活しています。
そこで本記事では、国公立や私立医学部の入試スケジュールや、面接試験の必要性について解説します。
目次
面接試験のない医学部は存在するのか?
医学部入試では、2次試験として必ず面接試験が課せられます。
これは、医師に求められる人間性やコミュニケーション能力、倫理観を確認する目的があります。
つまり、医師としての適性は学力だけでは判断できないため、多くの大学で面接試験を重視しています。
近年では、すべての医学部で面接試験が入試の一環として組み込まれています。
そのため、「面接試験がない医学部は存在するのか?」という疑問に対しては「存在しない」というのが答えです。
医学部入試において避けることのできない「面接試験」。
そこで本記事では、医学部入試における面接試験の現状やその重要性、さらに具体的な入試方法・実施概要について詳しく解説していきます。
入試方式別・入試概要と面接試験の実施タイミングまとめ
医学部の入試には国公立大学・私立大学ともに、いくつかの方式があります。
以下では、それぞれの入試方式におけるスケジュールや面接試験のタイミングについて詳しく解説します。
国公立大学
国公立大学の入試は、基本的に一般入試と推薦入試の2つに分かれます。
それぞれの入試スケジュールと面接の実施タイミングを以下で紹介します。
一般入試
国公立大学医学部の一般入試では、まず共通テストによる第一段階選抜が行われ、その後に各大学で個別試験が実施されます。
具体的なスケジュールとしては、共通テストが1月の第2週目の土・日に行われ、個別試験(2日間)は2月の第4週目の土・日に実施されるのが一般的です。
一部の大学では、個別試験が3日間行われる場合もあります。
面接試験はこの個別試験の期間中に組み込まれており、1日目および2日目に学力試験が実施され、2日目または3日目がある場合は3日目など、最終日に面接試験が行われるのが基本の流れです。
推薦入試
国公立大学医学部の推薦入試実施時期は大学ごとに異なり、10月下旬から2月上旬までと幅広く設定されています。
推薦入試では、書類審査、小論文、面接試験、さらに共通テストの結果が求められるケースが多く見られます。
多くの大学では、書類審査と共通テストの結果を1次選抜の資料として用い、2次試験として小論文と面接試験を課す流れとなります。
面接試験は、小論文と同タイミングで大学が設定した試験日に実施されることが多く、年内(11月~12月上旬)に実施する大学が多いです。
私立大学
私立大学の医学部入試でも、2次試験として面接試験が実施されています。
入試のスケジュールや試験内容は大学ごとに異なりますので、以下では私立大学の入試方式別にスケジュールや面接のタイミングについて詳しく見ていきます。
一般入試
私立大学の一般入試は、各大学によって試験日程や形式が異なります。
1次試験は1月中旬から2月中旬にかけて行われ、2次試験は2月上旬から3月上旬にかけて実施されるのが一般的です。
基本的に、1次試験では筆記試験が行われ、合格者のみが2次試験に進むことができます。
2次試験の日程は大学によって決められており、この期間中に面接試験が行われます。
総合型選抜入試[MM1] など
総合型選抜入試は、私立大学が独自に設定する公募型の推薦入試です。
地域枠や特色選抜など、さまざまな条件が設けられる場合も多く、受験生の多様なバックグラウンドや適性を評価するための入試形式となっています。
実施時期は大学によって異なりますが、主に11月~12月上旬に行われます。
総合型選抜入試では、適性試験、思考力試験、小論文、グループ討論、面接など、多岐にわたる試験内容が組み込まれており、特に面接では受験生の人間性や医師としての適性が重視されます。
指定校推薦入試
指定校推薦入試は、公募型の総合型推薦入試とは異なり、大学から指定された高校に対して推薦枠が与えられ、その枠内で高校が推薦者を選抜する方式です。
国公立大学にはこの制度はなく、私立大学のみで実施されるものです。
あらかじめ高校側で推薦する人物を決めるため、夏前~夏休み後に学内選抜を実施した後、大学による入学試験が行われます。
試験内容については非公表の場合もありますが、多くの大学で書類審査、学力試験、小論文、面接などが行われるのが一般的です。
面接では、指定校推薦で選ばれた受験生の適性や医師としての志望理由、コミュニケーション能力などを多角的に評価されます。
新型コロナウイルス流行時の面接試験中止事例
新型コロナウイルスの流行に伴い、2021年度の医学部入試では一部の大学で面接試験の中止やオンライン対応が行われました。
これは、感染拡大防止の観点からやむを得ず実施されたものであり、通常の入試では見られない特例的な措置だったと言えます。
以下の表に、2021年度の入試における各大学の面接試験の実施変更の一部をまとめました。
大学名 | 面接試験の対応 |
岐阜大学 | 一般入試の面接試験を中止 |
名古屋大学 | 一般入試の面接試験を中止 |
北海道大学 | 一般入試の面接試験をオンラインで実施 |
岩手医科大学 | 一般入試の面接試験をオンラインで実施 |
金沢医科大学 | 一般選抜のグループ面接の実施時間を1グループ20分から15分に短縮 |
上記のように、2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、いくつかの大学で面接試験の中止やオンライン形式への変更が行われました。
しかし、この措置は非常に例外的なものであり、現在ではすべての大学が対面での面接試験を再開しています。
新型コロナウイルス流行時の特例があったものの、通常の入試では面接試験が実施されるのが基本であり、医学部受験生にとって避けられない試験であることがうかがえます。
なぜ医学部では面接試験が必須なのか?
では、なぜ医学部だけこのように面接試験が必須となっているのでしょうか。
医学部で面接試験が必須とされる理由は、学力試験では評価できない医師としての適性を見抜くためです。
医師は単に医学知識を持っているだけではなく、患者と良好な関係を築くためのコミュニケーション能力や、医療現場で直面するさまざまな状況に対応できる柔軟性と人間性が求められます。
面接試験では、「医師になりたい」という強い意志や医師に不可欠な「コミュニケーション能力」、さらには倫理観や判断力といった医師としての資質が評価されます。
これらの要素は、学力試験だけでは測れない部分であり、患者の信頼を得て適切な医療を提供するために重要な要素です。
面接試験を通じて、将来の臨床医としての適性を総合的に判断し、医師としての資質を備えた学生を選抜するため、医学部入試において面接は欠かせないものとなっています。
面接試験も徹底サポート・医学部合格を目指すなら京都医塾
ここまで、面接試験についての概要や実施時期、その目的などを解説してきました。
面接試験を含め、入試直前期まで綿密な対策が求められる医学部入試においては、適切なサポートを受けられる体制を構築することも重要です。
京都の医学部専門予備校である「京都医塾」では、受験生が最も不安を抱えやすい「入試直前期」も手厚くサポートできる体制を整えています。
入試期間中のわずかな時間も無駄にせず、さらなる学力向上と2次試験対策を徹底することが、京都医塾の高い合格実績に繋がっています。
以下では、この「京都医塾」のサポート体制についてご紹介します。
万全のフォローで直前期まで徹底的にサポート
京都医塾では、入試と入試の間にあたる「直前期」も、受験生を徹底的にサポートする体制を整えています。
例えば、私立大学の1校目の入試が終わった後、すぐに試験でうまくいかなかった箇所や理解が不十分だった部分を洗い出します。
そして、次の入試までに確実に得点できるよう、最適な学習計画を立て、補習を実施します。
さらに、面接や小論文に不安を抱える受験生には、模擬試験を追加で行うなど、2次試験に万全の準備で臨めるようサポートします。
このように、入試と入試の間の限られた時間を最大限に活用し、学力向上と2次試験対策を強化。合格へ導くためのきめ細やかなフォローこそが、京都医塾の強みです。
納得いくまで受講可能! 小論文・面接指導
京都医塾では、小論文と面接対策のための専任講師を配置しています。
繰り返しになりますが、医学部の2次試験では、医師としての適性を評価するために多くの大学で小論文や面接が課されています。
1次試験をクリアしても、2次試験の対策が不十分だと、残念な結果につながることも少なくありません。
そのため、適切な対策が不可欠です。
京都医塾では、小論文と面接の専門家が個々の生徒に合わせた指導を行います。
実践的な演習を通じて、生徒の弱点を見つけ出し、的確で適切なアドバイスを提供。
2次試験直前まで何度でも練習が可能なため、納得いくまで徹底的に対策を練り、自信を持って試験に臨むことができます。
いつでも質問OK! 専任講師による質問対応
京都医塾では、社員講師が常に施設内に常駐しており、いつでも生徒からの質問に対応できる体制を整えています。
これにより、生徒はわからない問題に直面した際に、すぐに社員講師に質問して疑問を解消することが可能です。
一人で悩み続けると、時間が無駄になってしまう難解な問題でも、講師からの的確な解説を受けることで、効率的に学習を進めることができます。
特に医学部を目指す学生にとって、難易度の高い問題に即座に対応できる環境は非常に重要です。
こうしたサポート体制が、受験生にとっての大きな強みとなります。
まとめ
医学部入試において面接試験は避けて通れない重要なプロセスです。
本記事では、面接の重要性や実施される理由を説明しました。
面接試験を突破するためには、学力だけでなく、コミュニケーション能力や医師としての適性も問われます。
したがって、しっかりとした対策と準備が必要です。
こうした入試対策を万全に行いたい方には、「京都医塾」での学習がおすすめです。
京都医塾では、通常2・3日間にわたって入塾説明・体験授業・学力診断テスト・分析結果報告を実施していますが、遠方の方にはこれらすべてを2日間で受けられる『一泊二日医学部合格診断』へのご参加をお勧めします。
宿泊費・交通費は京都医塾が負担いたしますので、安心してご参加いただけます。
京都医塾では、一流の授業と個別の徹底分析に基づくプランニングで、生徒一人ひとりを医学部合格へと導きます。
実際に京都医塾のサポートを感じていただいたうえで、入塾をご検討ください。