医学部を受験する際には、様々な書類を用意する必要がありますが、その中の一つに「調査書」と呼ばれるものがあります。
この書類には、受験生の高校時代の学業成績や、生活態度が書き込まれ、受験の際の資料として扱われますが、評価方法や合否への影響について気になっている人も多いはずです。
そこで今回の記事では、この調査書について、基礎知識や評価方法、合否への影響など様々な情報をお届けしましょう。
目次
そもそも調査書とは?
調査書とは、その人の出身高校から発行される書類で、医学部などの受験の際に、参考資料とされる書類のことを言います。
そして、当然のことですが、入学希望者が高校を卒業見込みの者でなければ、受験資格は与えられません。
そのため、医学部側では調査書の内容を精査することで、受験生の学力評価や人物評価をあらかじめ行い、きちんと卒業して志望校に来てくれるのかという点を判断するわけです。
この調査書は、文部科学省が定めている様式にしたがって記載されていますが、2021年度から情報量が増えたため、より多角的に評価されるように変化しました。
また、2025年度にも様式が変更される予定となっていますので、評価基準がさらに変化する可能性もあるでしょう。
ちなみに、この調査書は「内申書」と呼ばれることもありますので、こちらも合わせて覚えておいてください。
調査書の内容は?
上でも触れたとおり、調査書は文部科学省が定めるフォーマットに記載する形になります。
そのため、どの高校においても同じフォーマットの項目に従って、受験生の評価を書き込みます。
ここでは、どのような項目を評価されるのか、具体例を2点あげて解説していきましょう。
学業成績についての項目
医学部受験にあたって重要項目となるのが、受験生本人の学業成績です。
この項目では、高校1年生から3年生までの間の、各教科などの成績が記載されています。
そして、上述のとおり、こちらの評価欄を参考にして医学部側では、受験生が卒業資格を有しているかどうかの判断材料に用いています。
特別活動についての項目
学校生活における各学生の取り組みは、勉強やクラブ活動だけとは限りません。
ときには、委員会活動などにも参加し、学校運営に貢献する必要があります。
特別活動についての項目では、この委員会活動に、どれだけ盛んに取り組んだかが記載されます。
熱心に委員会活動に取り組み、学校側の期待に応えることができれば自ずと評価が上がり、医学部受験にも有利になりますので、学業や部活以外の取り組みにも積極的に参加しましょう。
調査書の入手方法は?
調査書の入手方法には、大きくわけて2種類の手段があります。
ここでは、調査書を入手するための方法について、詳しく解説していきましょう。
担任などに申請する
最初に紹介するのは、ご自身の在籍校の職員に申請するというものです。
担任の先生などに必要な枚数を申請すれば、教員側の方で志望校に直接、手続きをしてくれます。
そのため、受験生側で何か特別な手続きを踏むといったことはありません。
医学部の受験においては、少しでも勉強時間を確保したいところでしょうから、学習の効率化という観点から見ても非常に助かると言えます。
郵送で受け取る
こちらは、主に医学部再受験生向けの、調査書の入手手段です。
再受験生の場合、地元にそのまま居住していれば出身校に直接受け取りに行けますが、社会人などの場合、地元から離れているケースが少なくありません。
そのため、出身校に医学部へ再受験する旨を伝えて、調査書を郵送してもらう必要があります。
ちなみに、併願受験をする場合は医学部ごとに1通ずつ必要になりますから、併願校の枚数分を申請しましょう。
調査書は合否に影響するの?
医学部受験における調査書の位置づけは、あくまで参考資料とされる場合が多く、合否への影響力は少ないと見てもよいでしょう。
ただし、遅刻や欠席の回数については、重要視している医学部が多いため注意が必要です。
遅刻や欠席の多い学生は、医学部入学後も真面目に勉強してもらえるのか、大学側も疑問に思いますし、何よりも、晴れて医師になった際に時間にルーズだと、周囲に多大な迷惑をかけてしまいます。
そのため、高校時代に遅刻、欠席が多い学生は、皆勤賞の学生に比べると途端に不利になってしまいます。
万が一、面接試験の場で遅刻や欠席の回数の多さについて聞かれたら、理由をきちんと話し、できるだけ悪い印象を与えないよう体裁を整えましょう。
たとえば、ケガや病気などの、やむを得ない事情で長期欠席していた場合などは、しっかり説明することで、マイナスの印象を与えずにすむ可能性が生まれます。
また、ボランティア活動や取得資格、部活動の成績など、何か主張できる材料があれば、そういった実績を面接官にアピールして、評価の挽回に努めましょう。
医学部における調査書の評価方法
さて、医学部受験の際に必要となる調査書ですが、実は評価方法には大きくわけて3つのパターンにわけられます。
一つ目は、点数化して評価するパターンです。
こちらの方法では、明確に数字で評価がくだされるため、1点、2点の差が合否に響く可能性が高くなります。
二つ目は、A~Eといったように段階的な評価を用いるパターンです。
こちらの場合、数字化されない分、評価幅に余白が残るという特徴があります。
三つ目は、とくに評価基準にはせず、参考程度にとどめるというパターンです。
多くの医学部では、この3種類のパターンのうち、三つ目の評価方法をとっています。
ただし、今後の文部科学省の方針次第では、評価方法の見直しがなされる可能性も捨てきれないため、注意しましょう。
【2022年度版】調査書を点数化する医学部一覧
調査書の評価方法には、点数化して判断するパターンもあるということは、先ほど説明したとおりです。
そこで、ここでは、2022年度の入試において調査書を点数化して評価の材料とした医学部を、表にして紹介していきましょう
まずは、国公立大学の医学部から紹介します。
【国公立大学医学部】
大学名 | 調査書の点数 | 備考欄 |
信州大学 | 面接試験と合わせて150点 | 調査書は面接の参考資料とする |
愛媛大学 | 面接試験と合わせて100点 | なし |
佐賀大学 | 100点 | なし |
長崎大学 | 40点 | なし |
続いて、私立大学の医学部についても見ていきましょう。
【私立大学医学部】
大学名 | 調査書の点数 | 備考欄 |
東京慈恵会医科大学 | 25点 | なし |
兵庫医科大学 | 100点 | なし |
上の表にもあるとおり、評価点は各大学で違いがあったり、面接試験の結果と合算して数値化するなど、医学部ごとに採点方法や配点は様々です。
また、上記表には記載していませんが、金沢医科大学では、合否のボーダーライン上にいる受験生に限ってのみ点数化する旨、明言しています。
金沢医科大学を志望している人は、こちらの情報についても押さえておいてください。
医学部合格を目指すなら京都医塾
これまで見てきたとおり、現在のところ多くの医学部では、調査書の内容はあまり重要視されておりません。
しかし、点数化されているところや、段階評価が加えられる医学部もあるため、志望校によっては気が抜けません。
また、文部科学省や各医学部の方針転換によっては、今後もますます調査書の重要性が増していくことも考えられます。
そして、この調査書は面接時の質問材料などにもなるので、学習はもちろん、調査書をもとにした質問にも回答できるような、十全な面接対策をしておく必要があります。
そのため、受験生の方の中には、学習だけでなく面接対策もバッチリ行って、合格をより確実なものにしたいと、考えている人も多いのではないでしょうか。
そんな人にうってつけなのが、学習指導や面接対策に秀でている医学部専門予備校の、「京都医塾」です。
京都医塾は、優れた講師陣やカリキュラム、面接対策プログラムなどを用意して、これまでにもたくさんの受験生を、医学部合格へと導いてきた予備校です。
ここから先は、そんな京都医塾の取り組みについて紹介していきましょう。
経験豊富・指導力バツグンの面接担当の講師陣
みなさんもご存知とおり、医学部受験において一次試験のあとに待ち構えているのが、二次試験です。
この関門を突破しなければ、医学部の門を潜ることはかないません。
そして、この関門の中でも個人での対策がしづらいのが面接対策です。
面接方式や評価方法は各医学部で異なるため、単願受験のときはもちろん、併願受験となると、より対策が困難となるでしょう。
また、上記のとおり、高校時代に欠席や遅刻をよくしていた人などは、どんな回答がベストなのか思い悩んでいるはずです。
京都医塾では、そういった受験生のみなさまをサポートするために「小論文・面接科」というセクションを設けて、面接対策について徹底指導しています。
受験生一人ひとりの、志望医学部の面接試験に合致した方法でレクチャーしますので、面接試験に不安のある人はぜひ当塾をお選びください。
濃密な授業を約束する完全1対1個人授業
京都医塾では集団授業を用いた授業も行っていますが、受験生、個々人の弱点の克服や得意分野をより一層伸ばすために、「完全1対1個人授業」も同時に取り入れています。
こちらの授業の特徴は、受験生はノートを取らず、講師の言葉だけに集中しつつ授業が展開されるという点にあります。
一見、受動的すぎて学力向上に本当に効果があるのか、と疑問に思うかもしれませんが、講師の一言一句のすべてに深く耳を傾けて学習できるため、かえって効率的な勉強につながると評判です。
なお、授業後は講師が授業内容をまとめたシートを渡してくれますので、それをもとにして復習をすることで、重要事項をしっかりと記憶することができます。
女子生徒へは同性社員によるサポートも実施
どんな人間でも、一つや二つくらいは悩みを抱えているものです。
そういった悩みの中には、異性には相談しにくいデリケートなものもあるはずです。
とくに女性の受験生などは、男性には相談しにくい繊細な悩みを抱えている場合が少なくありません。
もしも、悩みのタネに思いあぐねる日々が続けば、ストレス過多になってしまい、受験へも悪影響を及ぼします。
そこで、京都医塾では、女性の受験生には同性のスタッフが月に一度カウンセリングを行い、メンタル面のサポートを行っています。
女性ならではのナイーブな悩みでも、解決の方向へ向かうよう、一緒に考え行動に移しますので安心して入塾してください。
まとめ
調査書は、その人の出身高校から発行される書類で、中には学業成績や生活態度など色々な項目が記載されています。
医学部受験においては、この調査補は参考程度とされるケースが多く見られますが、面接試験における質問の材料とされることは十分に考えられます。
そのため、欠席や遅刻の回数が多く、調査書の内容に自信がない人にとっては、悩みごとの原因にもなっているはずです。
そうでない受験生にとっても、面接試験は個人で対策するのが難しいため、予備校などできちんと指導を受けたいと、考えている人も多いのではないでしょうか。
そんな人にうってつけなのが、優れた学習指導や面接対策で有名な医学部専門予備校の、「京都医塾」です。
京都医塾は、優秀な講師陣やカリキュラム、面接対策プログラムなどを用意して、これまでにもたくさんの受験生を、医学部合格へと導いてきた予備校です。
当塾のもとで学習していただければ、学力面の指導はもちろんのこと、面接対策も専門の講師が徹底的にサポートいたします。
本気で医学部合格を目指している人には、京都医塾がうってつけです。
電話やメールでのご相談は、年中無休で受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。