医学部入試の面接では「医師としての素質があるか」「一般的なマナーが身についているか」という点も評価されています。
質疑応答の内容だけでなく、服装や身だしなみも評価対象であることを理解しておく必要があります。
今回の記事では、医学部面接における服装の選び方や身だしなみで心がけるポイントについて解説していきましょう。
目次
面接で服装を整えることは最低限のマナー
面接の場は、いわゆるフォーマルな場所です。
その場にそぐわない服装で臨むと、マナー違反と見なされて評価に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
面接で服装をきちんと整えておくことは最低限のマナーです。
また、受験生にそういったマナーが身についているかどうかは面接官もしっかり見ています。
私生活では自由な服装でも構いませんが、面接では場に適した服装で臨めるようしっかり準備することが肝心です。
その上で、どのような服装が医学部面接に適しているか確認していきましょう。
医学部の面接に適した服装とは
医学部面接では、現役生と浪人生・社会人で適した服装が異なります。
この項では、それぞれの受験生に適した服装について確認していきましょう。
現役生は制服
医学部受験の面接では、現役生は学校の制服を着用しましょう。
制服は学生の正装ですので、きちんと着こなせばしっかりした印象に見えます。
自分の制服が体型に合っていない場合はだらしなく見えて印象が良くありません。
面接前にサイズが合っているかを確認しておく必要があります。
また、女性はスカートの丈が短すぎないか、男性はズボンを腰履きしていないかをそれぞれチェックしておきましょう。
制服も清潔さが重要ですので、着用予定の制服は事前にクリーニングに出すなどして整えておきましょう。
制服がない現役生はスーツ
学校指定の制服がない現役生の場合は、スーツを着用しましょう。
スーツの色は黒や紺、ダークグレーなど落ち着いた色が無難で、ワイシャツは白を選ぶと落ち着いた印象になります。
男性の場合、ネクタイは派手なものではなく紺・グレー・えんじ色といった控えめな色や柄を選ぶようにしましょう。
女性の場合、スカートスーツを選ぶなら丈はひざ下程度にし、肌の色に合うストッキング(また、万が一に備え予備のストッキング一足)も用意しておくと安心です。
浪人生や社会人はスーツ
浪人生は、制服がない現役生と同様にスーツを着用します。
社会人の場合も普段仕事で着慣れているスーツで構いませんが、あまり派手なデザインのものは避け、面接には落ち着いた色合いのスーツを新調する方がよいでしょう。
就職活動時に使用したスーツがあれば面接でも活用できます。
ただし、いずれの場合も自分の体型にサイズの合ったスーツかどうかを確認しておきましょう。
スーツのサイズが合わないとそれだけでだらしない印象を与えてしまいます。
必要に応じて早めに試着し、裾直しなどサイズ調整を済ませておくことが大切です。
スーツ選びの注意点【色・柄・素材】

制服以外で医学部面接に臨む場合、基本となるのはスーツスタイルです。
ここでは、面接にふさわしいスーツの色・柄・素材について整理します。
| 項目 | 推奨される選び方 | 避けるべき例 |
| 色 | 黒・紺・ダークグレーなど落ち着いた色 紺=知的 グレー=落ち着き 黒=定番のフォーマル | 明るい色 派手な色合いのスーツ |
| 柄 | 無地が基本 どうしても入る場合は細いピンストライプ程度 | 太いストライプ チェック柄 光沢の強い生地 |
| 素材 | 光沢が強すぎない落ち着いた生地 シワになりにくく、適度なハリのある素材 | シワになりやすい生地 型崩れしやすい素材 |
なお、男性のスーツジャケットは着丈がお尻の半分程度隠れる長さがバランス良く、2つボタンのスーツは上のボタンだけを留めるのが基本マナーです。
女性もジャケットのボタンはすべて留め、パンツスーツ・スカートスーツいずれでも構いません。
医学部面接に適した靴やカバン

医学部面接の服装について確認してきましたが、面接時には靴やカバンにも同様に注意が必要です。
服装がいくら適切でも、靴やカバンがだらしないと全体の印象が損なわれてしまいます。
この項では、男女別に面接に適した靴とカバンの選び方を解説していきましょう。
男性は革靴がおすすめ
面接では制服でもスーツでも、男性は基本的に革靴を履きましょう。
とくに黒色の革靴が最も無難でフォーマルな印象を与えます。
不自然な印象にならなければ濃い茶色の革靴でも問題ありませんが、初めての面接では黒の方が安心です。
靴は自分の足のサイズに合ったものを選び、型崩れしていないきれいな状態のものを準備しておきましょう。
履き慣れていない革靴は歩きづらく、本番でぎこちない動きになってしまう恐れがあります。
また、靴下にも気を配りましょう。
靴下はスーツに合わせて黒や紺などのダークカラーを履き、白い靴下はフォーマルな場には適しません。
座ったときに素肌が見えないよう十分な長さのものを選んでください。
女性は革靴またはパンプス
女性の面接用の靴は、就職活動で用いるような黒色の革靴かパンプスがおすすめです。
パンプスの場合はつま先が隠れるプレーンなデザインを選び、ヒールの高さは3㎝ほどの低めで安定したものにしましょう。
ヒールが高すぎる靴は疲れやすい上にカツカツと音が響きやすいため避けるのが無難です。
革靴やパンプスは履き慣れていないと歩きづらく、面接中の所作にも影響して不自然な印象を与えかねません。
新品の靴は靴擦れの心配もあるため、面接前に何度か履いて慣らしておくことをおすすめします。
カバンは制服やスーツに合うもの
カバンは黒色でシンプルなデザインのビジネスバッグが最適です。
本革でなくても、フォーマルな印象のデザインであればナイロン素材や合皮製でも問題ありません。
スーツ専門店や就活グッズの売り場で探せば、面接向きの適切なバッグが見つかるでしょう。
普段使いのバッグが黒でシンプルなものであれば、それを面接に流用しても構いません。
ただし、いくら黒いバッグでもカジュアルすぎたりスーツと合わないデザインだと違和感があります。
一度スーツ姿に合わせてみて、違和感がないか確認しておきましょう。
なお、バッグはA4サイズの書類を折らずに入れられる大きさだと安心です。
当日、履歴書類や大学案内のパンフレットを渡される可能性があるため、A4用紙がすっきり収まる大きさが望ましいでしょう。
置いたときに自立するカバンがおすすめ
面接が行われる部屋にはイスはあっても荷物置き場がないことが多く、カバンは床に置くことになります。
その際、自立できるタイプのカバンだと床に置いても倒れずに扱いやすいためおすすめです。
自立するデザインのバッグなら、床に置いたときにくたっと崩れたりせず安定します。
置き場所に困らず、面接官の指示にすぐ対応できる点でも便利です。
逆に柔らかいトートバッグなどは床置きすると中身が崩れてしまうため、面接の場には適しません。
面接当日は自立するしっかりしたバッグを用意しましょう。
医学部面接:服装以外で好印象を与えるポイント

ここまでは面接時の服装や靴、カバンについて解説してきました。
医学部面接では身だしなみに気を遣っていないと、それだけで清潔感に欠ける印象を与えてしまう可能性があります。
また、香水やタバコの強いにおいも大きなマイナス評価につながりかねませんので注意しましょう。
ここでは、服装以外の身だしなみを整えて面接官に好印象を与えるために気を配るポイントを解説します。
髪型
できるだけ清潔感があり、誠実な印象に見える髪型で面接に臨みましょう。
現役生や浪人生の場合、髪色は黒または暗めの色が無難です。
男性の髪型は前髪が目にかからず、襟足が肩に触れない程度の短髪が基本でしょう。
女性の場合はショートヘアでもロングヘアでも問題ありませんが、ロングの場合は髪を束ねて顔にかからないようにした方がすっきりと清潔感のある印象になります。
明るすぎる髪色や奇抜なヘアスタイルは避けるべきです。
もし派手な色に染めている場合は、面接前にスプレーやカラー剤で黒に近い落ち着いた色に戻しておく方が無難です。
もちろん寝癖は厳禁です。
当日の朝はきちんと髪を整え、移動中に乱れたときのために小さな櫛を携帯しておくと安心でしょう。
爪
面接では、意外に手元も見られています。
爪は長すぎないようにあらかじめ切り揃えておきましょう。
特に女性で普段ネイルアートやマニキュアをしている人は、面接という場には不適切です。
面接前にはネイルもマニキュアもすべて落としておくことをおすすめします。
ひげ
伸びっぱなしのひげはファッションとしては許されても、面接では相応しくありません。
面接というフォーマルな場にふさわしく、前日までにきちんと剃っておくことが大切です。
特にひげが濃い人は当日の朝にも忘れずにシェーバーで剃り、剃り残しがないようにしましょう。
口周りだけでなく顎下までチェックし、無精ひげという印象を与えないよう徹底してください。
メイク
現役生であればメイクはできるだけ控えることをおすすめします。
普段通りノーメイクの状態で面接を受けても全く問題ありません。
浪人生や社会人の場合、適度なメイクは構いませんが遊びに行くときのような派手なメイクは避けましょう。
あくまで面接の場であることを念頭に置き、誠実さが伝わるナチュラルメイクに留めるよう心がけてください。
服の汚れ
面接当日に着用する制服やスーツに汚れやほつれがないか、ボタンが取れかけていないかといった細かな点まで忘れずに確認しましょう。
スーツの裾上げ糸のほつれやシャツの袖口のほころびは、それだけで面接ではだらしない印象を与えてしまいます。
気になる箇所は事前に縫い直すか処分し、服のシワや汚れはクリーニングに出すなどして清潔に見える状態で本番に臨むことが大切です。
アクセサリー
アクセサリー類は、必要な腕時計と結婚指輪以外はすべて外して面接に臨みましょう。
面接というフォーマルな場では、目立つアクセサリーや華美な装飾品は適切ではありません。
普段身につけているお気に入りのアクセサリーも、この日ばかりは外しておく方が無難です。
なお、腕時計についてはシンプルでビジネス向きのデザインであれば着用して問題ありません。
持ち物
面接当日は服装や髪型だけでなく、必要な持ち物をきちんとそろえておくことも大切です。
忘れ物をすると不安につながり、面接に集中できません。
前日までにバッグに入れて、当日の朝にもう一度確認しましょう。
- 受験票:会場で提示を求められるため必須
- 筆記用具:書類記入や小論文が同日に課される場合に備える
- 腕時計:時間確認用に使用(大学によっては使用禁止の場合もあるため要確認)
- ハンカチ・ティッシュ:汗や咳への備え
- 予備のストッキング(女性):伝線トラブルに備えてもう一足
- 携帯用ブラシ・鏡:控室で髪や身だしなみを整えるため
面接当日にあわてないために
ここまでは面接当日の身だしなみについて見てきました。
当日の朝にバタバタしないためにも、事前の準備をしっかり行っておきたいところです。
ここでは、面接当日に慌てないために準備しておきたいことをまとめます。
面接日の服装を1度は着て確かめておく
用意した面接用の服・靴・カバン類は、本番前にすべて着用して確認しておくことが大切です。
実際に着てみることで、「思ったよりスーツのサイズが合っていない」「履き慣れていない靴のせいで足が痛くなる」などの問題に事前に気付けるかもしれません。
場合によっては買い直しやサイズ調整が必要になることもあるでしょう。
もし模擬面接や面接練習を受ける機会があれば、実際に面接当日に着ていく予定の服装・持ち物を一式身につけて参加してみましょう。
第三者からチェックしてもらうことで、服装や身だしなみに違和感がないか最終確認することができます。
余裕をもって準備をしておく
面接当日の服装や持ち物の確認は、前日ではなく余裕をもって早めに済ませておくことをおすすめします。
もし前日に服や靴の不備に気付いても、新しく買い直す時間がないかもしれません。
髪型を整える場合でも、理容室や美容院に行くことを考えると時間がかかるものです。
面接直前の駆け込みで髪を切ると不自然な印象になりかねないため、散髪は少なくとも面接の一週間ほど前までに済ませておくと良いでしょう。
面接当日に服装や身だしなみで慌てないためにも、日程に余裕をもって準備を終えておくことが大切です。
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まとめ

この記事では医学部面接での服装や身だしなみの基本ポイントを解説しました。
学生の礼服・スーツ選びから、靴・カバンの手入れ、髪型・爪・ひげ・メイクまで、面接官に好印象を与えるポイントを網羅的に紹介しています。
清潔感のある服装は受験生の最低限のマナーです。
それでも「これで大丈夫か」と不安になる受験生もいるでしょう。
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