ただでさえも文系の内容を学習しつつ独学で理系学部を目指すのは大変なのに、それが理系最高峰の学部である「医学部」であればなおさらです。
しかし「でも諦めたくない」「どうしたら文系から医学部合格が狙えるのか」と思っている受験生もいるでしょう。
今回の記事では文系から医学部を目指す際の課題と意外な強み、そして合格への戦略について詳しく解説します。
目次
文系から医学部に合格するのが大変な3つの理由
文系コースを選択している場合、以下の3つの理由から医学部に合格するのは大変です。
まず、文系コースでは医学部受験に必要な高度な数学を学習していないことが大きな課題です。
数学Ⅰと数学Aはほぼすべての高校生が履修しますが、医学部入試で頻出の数学III(微分・積分の応用、複素数平面など)や数学C(ベクトル、行列など)は通常履修しません。
これらの科目は数学のみならず物理や化学にも不可欠であり、独学で補う必要があります。
次に、理科の範囲が大きく異なります。
文系コースでは、理科基礎(物理基礎、化学基礎、生物基礎)を中心に学習し、医学部入試で問われるような専門的・発展的内容までは踏み込みません。
最後の理由が、理系コースとの授業時間の差を埋める必要性がある点です。
理系コースでは数学III、物理、化学、生物などの科目に週10時間程度と多くの時間を割いており、年間で考えると学校の授業だけで多くの学習時間が設けられています。
文系の学生はこの膨大な学習時間の差を独学や予備校で埋める必要があり、通常の受験勉強に加えて理系科目の大幅な補強が求められます。
これらの理由により文系の学生は大きなハンディキャップを負うことになり医学部を目指す場合は非常に困難な挑戦となりますが、適切な計画と努力次第では不可能ではありません。
文系の強みを活かす!医学部受験の意外な4つのメリット
文系から医学部合格を目指すのは難しいのは事実です。しかし、文系学生は医学部受験にとってマイナスな面ばかりではありません。
以下のような文系の学生が持つ強みは、医学部受験において意外にも大きな武器となります。
- 英語力の活用:医学部入試では英語の配点が高い大学も多いため、英語の授業時間が比較的多い文系学生は英語能力を活かせる可能性がある
- 長文読解力の高さ:文学作品や論説文に慣れ親しんでいる文系の学生は、長文読解力に優れているため英語以外でも問題理解力が高い
- 小論文試験での強み:国語が得意な文系学生は、文章構成や表現力を志望理由書や小論文試験で活かせる
- 社会科目の強みを理科学習に活かす:社会が得意な文系学生は、その暗記力や情報整理能力を生物・化学など暗記力が求められる理科の学習に活かせる
このように文系の学生の持つ能力も医学部受験に十分プラスとなり得ます。
文系のままで医学部を目指す2つの方法
「医学部に入りたいけど、どうしても理系科目が苦手!」という人が医学部を目指す方法として、以下の2つの方法があります。
大学に入ってから転部、学士編入をする
医学部のある大学に一旦入学し、転部して医学部に行く方法もあります。
また、他大学に入学している場合は、学士編入も可能です。
ただし、すべての大学が転部や学士編入を受け入れているわけではありません。
大学によっては文系の学部から理系の学部への転部は不可、というところもあります。
また、転部や学士編入の考査は大学によって難易度が異なり、一般入試のほうが難易度は低いこともあります。
事前にしっかりと確認してから決断しましょう。
社会人入学を狙う
一旦文系の大学を卒業し、社会人になってから再受験する方法もあります。
20代後半までなら、社会人入学しても十分に医師として活躍できるでしょう。
社会人向けの特別な入試制度を設けている大学では、一般入試と比べて受験科目が少なかったり、小論文や面接、これまでの社会人経験が重視されたりする傾向があります。
一旦社会人になって、気持ちが変わらなければ「学び直し」として医学部に再挑戦してみるのはどうでしょうか。
ただし、社会人からの再受験は経済的な準備や仕事と勉強の両立など、考慮すべき点が多くあり長期的な計画と覚悟が必要です。
文系からの医学部受験戦略6つのポイント
大学に入ってからの転部・編入や社会人入学はあくまで「奥の手」であり、できることなら直接医学部に進学したい受験生が多いでしょう。
そこで、ここでは文系から医学部に合格する可能性を上げる6つの戦略について解説します。
数学が選択制の大学を狙う
文系から医学部を目指す場合、数学が選択制で試験科目にない、あるいは少ない大学を受験することで苦手な数学を避けて得意科目で勝負できます。
以下に具体例を挙げます
- 帝京大学医学部:英語は必須科目、数学/物理/化学/生物/国語から2科目選択
- 昭和大学医学部:英語は必須科目、国語総合と数学(I・II・III・A・B)から1科目選択、理科(物理・化学・生物)から2科目選択
ただし2024年度の帝京大学医学部の倍率は約36倍と3位になっており、文系学生でも入りやすいということは、その分人気も高い点については覚悟が必要でしょう。
理系科目の試験が少ない大学で受験する
高校で文系のコースを選択した学生が医学部を目指す場合、理系科目の試験科目が少ない大学を受験すれば、現役合格の可能性が高くなります。
例えば前述の帝京大学で数学より理科が苦手であれば、数学と国語を選択し理科科目の受験を避けることも可能です。
また、東海大学医学部の場合、英語、数学、理科(物理・化学・生物)から1科目の合計3科目で受験可能なうえに、理科の科目については当日選択のため自分が高得点を取れる可能性のある科目を選択できます。
ほかにも弘前大学や旭川医科大学のように、二次試験で理科がない国公立大学の医学部もあります。
ただし理系科目の試験が少ない大学は人気が高く、倍率が上がる傾向があるため入学難易度が必ずしも低くなるわけではありません。
文系でも取り組みやすい「生物」と「化学」を理科で選択する
志望する大学が理系科目も受験科目に含まれている場合や国公立大学狙いで共通テストを受験する必要がある場合、理科の科目選択も重要でしょう。
各科目の特徴は以下のとおりです。
- 生物:暗記中心で文系学生に馴染みやすく、医学との関連性が高い
- 化学:暗記と計算のバランスが良く、医学部受験では必須科目となることが多い
- 物理:計算問題が多く、数学的思考力が必要なため文系学生には難易度が高い
- 地学:暗記量が多いが、開講していない高校も多く独学が必要な場合がある
文系学生には「生物」と「化学」の組み合わせがおすすめです。
この組み合わせは医学の基礎として学習すべき科目であることに加え、文系学生でも取り組みやすい暗記と計算のバランスが取れている科目であり、医学部受験に適しています。
実際多くの受験生が「生物・化学」を選択して受験しています。文系の強みを活かしつつ、医学部受験に必要な基礎を固められる最適な選択肢といえるでしょう。
得意・不得意に合った傾斜配点を設定している大学を狙う
大学受験において、大学によっては特定教科・科目に一定倍率を掛けて配点の比重を変えている「傾斜配点」を採用しています。
そのため、以下のような「英語の配点が高い」「数学・理科の配点が低い」など文系学生の得意・不得意に合った傾斜配点を設定している大学を狙うと合格率がアップします。
<英語の配点が高い大学>
- 新潟大学
- 横浜市立大学
- 順天堂大学
- 国際医療福祉大学 など
<数学の配点が低い大学>
- 広島大学医学部A方式
- 大分大学医学部
- 東京医科大学
- 順天堂大学 など
<理科の配点が低い大学>
- 北海道大学
- 東北大学
- 藤田医科大学
- 産業医科大学 など
しかしこのような入りやすいイメージがある大学は受験生も多くなり結果として狭き門となることもあるため、得意・不得意に合っていても油断はできません。
地域枠推薦を利用する
地域推薦枠は、医師になった後一定期間定められた地域で勤務することを条件に、学費の免除や奨学金を受けられる制度です。
将来の働き方に制限があるため、志望者が少ないところも多く、難易度が低くなっている大学もあります。
文系でも入学できるチャンスもアップします。
ただし、大学によっては出願できるのが現役生のみ、一浪までといった条件があるところもあります。
この他、地域推薦枠は地元の高校を卒業した者しか出願を受け付けないという大学もあるので、受験要項は確認が必要です。
得意科目で補える共通テストを利用して受験する
文系科目も使用する共通テストを利用して受験し、文系の得意科目で点数を稼ぐという戦略もあります。
国公立大学以外にも、共通テスト利用入試を利用して私立大学でも得意科目で勝負可能です。
この方法では理系科目への傾斜配点のない大学を狙うことで文系科目で高得点を稼ぎ、同時に理系科目への負担を軽減することが可能です。
ただし共通テスト利用入試でも高いボーダーラインを越える必要があるため、文系科目で高得点を取ると同時に理系科目でも一定以上の点数を確保することが求められます。
そのため、計画的な学習と効果的な受験戦略の立案が重要です。
文系から医学部を目指す高校1~3年生の時期別対策
文系から医学部合格を目指すことは不可能ではないとはいえ、理系科目を全く勉強しないことは難しく、入りやすい大学は倍率も高くなりやすいので簡単ではありません。
しかし、各学年で適切な対策を取ることで、合格への道筋を作ることができます。
高校1年生の段階では、2年次の文理選択や応用科目への学習の展開を踏まえ理系科目を中心に基礎を固めましょう。
また、文系から理系学部最高峰である医学部を目指すためには大きな努力が必要です。
医療関連のボランティアや病院見学を通じて医師という職業への理解を深め、自身の適性と覚悟について確認しましょう。
高校2年生では志望校の選定や受験科目の確認を始め、現在の授業で学習が不足している部分について具体的な学習計画を立てましょう。
また、3年次で理系コースへの変更が可能か早い段階で学校に確認しておくとよいでしょう。
高校3年生で文系から医学部を目指すことを決めた場合、浪人も視野に入れることになるため保護者への相談も含め、慎重に検討する必要があるでしょう。
文系の強みを活かすため、小論文や面接を重視する私立大学医学部や英語重視の大学を中心に志望校を選び、数学IIIや理科科目の集中的な補強を行います。
特に高校3年生から医学部を目指す場合、独学では限界があります。
医学部受験に特化した予備校や講座を受講し専門的なサポートを受けることで、限られた時間内で効果的に学力を伸ばせます。
文系から医学部を本気で目指すなら京都医塾で
医学部を受験する場合、一般的な予備校より医学部専門の予備校に通ったほうが受験を突破する学力が短期間で身につきます。
医学部を本気で目指すならば京都医塾がおすすめです。
ここでは、京都医塾の特徴や魅力を紹介します。
文系からの医学部受験を生徒一人に対し平均13名の講師陣がチームでサポート
京都医塾では、生徒1人に対して医学部受験のエキスパートである平均13名の社員講師がチームとなって指導にあたります。
また京都医塾の特徴のひとつが英語11クラス、化学12クラスなど生徒それぞれの習熟度に沿ったレベル別のクラス編成です。
きめ細かいレベル分けにより、文系・理系科目のレベル差があってもつまずくことなく安心して学習を進められます。
また講師陣は定期的に会議を行い、現在の学力に最適な学習計画を提案します。
これにより、文系から医学部を目指す生徒もバランスの取れた効果的な学習を進めることが可能です。
文系出身でも合格をつかみとるフルオーダーカリキュラム
京都医塾の強みは、生徒一人ひとりに合わせたフルオーダーカリキュラムです。
大雑把なクラス分けではなく、生徒の得意不得意に合わせて授業を組んでいくので、苦手な科目も効率よく点数を伸ばしていくことが可能です。
京都医塾で勉強して見事医大に合格した学生の中には、一度文系の大学に入った後で再受験をした方もいます。
また、偏差値40台から医学部に合格できるだけの学力を身につけた学生もいます。
「学力に自信がない」「文系コースで高校に通っているけれど、医学部を志したい」という学生さんもぜひ、ご相談ください。
理系科目強化に集中できる環境を提供
朝6時の起床後はブースや自習室で集中的に学習ができる環境を用意し、栄養の取れたお弁当で乱れがちな食生活を整えます。
周囲に医学部を目指す学生が少ない文系コースの学生は、モチベーションの維持の難しさやほかの受験生の様子が見られないというデメリットがあります。
ほかの受験生を見てモチベーションアップもできる上にいつでも講師陣に質問できる環境は、医学部受験の課題となる理系科目の苦手克服にも役立ちます。
まとめ
今回は、文系から医学部を目指す方法について解説しました。
今は大学入試も変化が見られ、必ずしも難解な数学や理科の問題を解かなくても入試を突破できる可能性が高くなっています。
しかし、数学・理科の知識が全くない状態で合格は難しいでしょう。
最初から理系コースを選んだ学生に比べると、文系の学生は遅れがあります。
それを取り戻し、学力を上げるには、専門的な知識を持つスタッフの指導による勉強が効果的です。
京都医塾では、入塾説明・体験授業・学力診断テスト・分析結果報告を2日間で受けられる『一泊二日京都留学』を実施しています(※遠方の受験生の参加に伴う宿泊費・交通費は京都医塾が負担いたします)。
医学部を本気で目指しているという方は、ぜひお問い合わせください。