九州には医学部が多くあり、最も有名なのは九州大学です。
とはいえ、九州に医学部があることを知っていても、具体的にどの医学部が自分に合っているのか分からない方は多いのではないでしょうか。
本記事では、九州の医学部の特徴をご紹介するとともに、偏差値上位5校を解説します。
また、九州の医学部の受験難易度や、自分に合った医学部を選ぶ方法も解説しますので、九州の医学部を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
九州の医学部の特徴
九州は江戸時代から近代医療教育の原点となっており、現代でも非常に魅力的な医学部が数多くあります。
九州の医学部のある大学は下記の通りです。
・九州大学
・福岡大学
・長崎大学
・佐賀大学
・熊本大学
・鹿児島大学
・大分大学
・宮崎大学
・産業医科大学
・久留米大学
特に、九州大学や長崎大学の医学部は、伝統を持つ医学部であると同時に、多くの研究結果を発表している大学です。
九州大学は疫病研究で、長崎大学は放射線医療や熱帯地域医療で世界的に評価されています。
長崎大学では、世界的に活躍できる医師を輩出するべく、医学英語の教育にも力を入れています。
また、優秀な学生は海外協定校に派遣され、より高いレベルの医学教育を受けることが可能です。
このような実績や取り組みから、九州の大学の医学部には全国から医学部志望の生徒が集まるため、非常に激戦区であると言えるでしょう。
九州の医学部の中でも、入試で求められるものは学校によってそれぞれ異なります。
佐賀大学や宮崎大学ではセンター試験の結果を重視する配点方法が採用されています。
一方で、九州大学や長崎大学では二次試験の結果が重視され、志望校によって重視すべき学習が異なるのです。
医学部を志望する場合は、具体的にどの大学を志望するかを決めた上で勉強を進めることが、効率的な受験勉強には必要でしょう。
九州の国立大学医学部の偏差値上位5校
九州で医学部を持つ10の大学のうち、8校が国立大学です。
それぞれ、偏差値や合格に求められる学力は異なります。
ここからは、九州の国立大学医学部の偏差値上位5校をご紹介するとともに、それぞれの特徴についても解説します。
九州大学
九州大学の医学部の偏差値は67.5であり、全国トップクラスの偏差値を誇っています。
九州大学医学部の大きな特徴は、早い段階で修士号と博士号を同時に取得し、研究医の道を目指せる「MD-PhDコース」があることです。
「MD-PhDコース」では4年次終了とともに医学研究科大学院に進学し、数年の研究を行います。
その後、学部に復学・卒業することで修士号と博士号の両方の取得が可能です。
若いうちから研究に力を入れられ、研究したことを臨床医になったとしても活かせることが、「MD-PhDコース」のメリットと言えるでしょう。
長崎大学
長崎大学の医学部の偏差値は65.0です。
長崎大学医学部は、原爆投下が行われた長崎の歴史から、被曝医療の研究が盛んです。
原子力災害の医療支援を行える人材の育成が行われています。
また、長崎の地理的特徴として、離島や僻地が非常に多いことから、離島や僻地の医療実習を行っています。
僻地医療の現場において、病気の予防が重要視されているため、予防医療について深く学べることが強みです。
離島や僻地に関わらず、地方医療や予防医療に携わりたい方におすすめです。
熊本大学
熊本大学の医学部の偏差値は、65.0です。
熊本大学医学部では、専門教育が1年次から始まります。
多くの医学部では、1年次は基礎教育に集中することが多いため、非常に特徴的と言えるでしょう。
1年次から専門教育がある分、比較的余裕を持ってゆったりと専門教育を学べます。
また、熊本大学には日本の大学で初となる、エイズに特化した研究機関があります。
また、文部科学省が優れた研究成果を挙げた大学を支援するための、リサーチユニバーシティにも選ばれており、研究に期待が寄せられている大学です。
国からの支援もあり、臨床医と研究医を同時に目指せるカリキュラムを敷いているのも、非常に魅力的です。
鹿児島大学
鹿児島大学の医学部の偏差値は、65.0です。
鹿児島大学医学部では、3~4年次に「シャドウイング実習」が行われます。
「シャドウイング実習」とは、実際に大学病院や研究機関で働く人に付いて、仕事ぶりを見る実習のことです。
このような実習が講義と平行して行われるため、学習のモチベーションの維持がしやすくなっています。
また、長崎大学と同様に離島実習も行っています。
大学全体で地域医療の人材育成を推進しており、希望すれば1年次から離島実習に参加可能です。
早い段階から実習に参加できるため、高いモチベーションで学習を進められるでしょう。
大分大学
大分大学の医学部の偏差値は、65.0です。
大分大学では、医療英語の教育に非常に力を入れています。
そのため、外国人相手の診察シミュレーションや応対の訓練などが積極的に行われます。
単に英語の受け答えだけではなく、発音まで指導されるため、非常に実践的な英語力が身に付くでしょう。
また、2年次には「日本医学英語検定」の受験が必須であることも特徴です。
英語教育は厳しいものの、確実に医療英語の力は身につきます。
医療現場でグローバルに活躍したいと考える生徒には、非常におすすめです。
九州の医学部の受験難易度
先述した通り、九州には医学部を持つ大学が多くあります。
九州は全体的に医学部志向が強いと言われており、地元の優秀な生徒が医学部を目指しやすい傾向があるため、地元の優秀な生徒が多く受験します。
また、九州の大学は優れた研究結果をあげている一方で、全国的に偏差値が特段高いわけではない医学部が多いことも特徴です。
そのため、高いレベルの授業や研究を求めて全国から受験生が集まり、競争率が非常に高くなっています。
また、九州大学をはじめとした、全国的に見てもトップレベルの難関大学があることも事実です。
九州の医学部の受験で勝ち抜くのは、決して容易ではないでしょう。
九州で受験する医学部の選び方
ここまで九州にある大学の医学部の概要について解説しました。
九州には多くの医学部があり、どの大学を選べば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。
医学部受験において、受験する大学を選ぶ際に見るべきポイントは下記の3点です。
・経済面
・難易度
・将来のキャリア形成
それぞれ順番に解説します。
経済面
医学部に進学すると、他学部に進学した場合と比べて年間の費用が多くかかる傾向にあります。
特に私立大学では、その傾向が顕著です。
国公立大学と私立大学の医学部6年間の在籍にかかる、平均費用は下記の通りです。
・国公立大学:入学金約300,000円・6年総額約3,500,000円
・私立大学:6年間総額20,000,000円~45,000,000円
国公立大学の場合は、入学金・学費ともに「標準額」が定められているため、大学によって差は大きくありません。
一方で、私立大学は大学によってかかる費用が大きく異なります。
学費に加えて、下宿をする場合は一人暮らしの費用がかかるなど、大学在籍には学費以外のコストもかかります。
これらも考慮した上で、受験大学を決めると良いでしょう。
難易度
一口に医学部と言っても、大学によって難易度や配点方法が異なります。
九州の場合では、九州大学が最も難関とされており、その次に長崎大学や熊本大学が続きます。
自分の学力に見合った大学の医学部を受験しましょう。
また、九州大学や長崎大学では二次試験の配点が高い一方で、佐賀大学や宮崎大学では共通テストの配点が高いなど、配点設定もさまざまです。
受験校を選ぶ際は、必ず配点もチェックしましょう。
将来のキャリア形成
医学部に進学した多くの学生は臨床医に進むものの、医学部を卒業した後の進路は多様です。
博士号を取得して研究医となったり、民間の企業や研究機関に就職したりする生徒もいるでしょう。
九州大学の「MD-PhDコース」のような、臨床医と研究医を同時に目指せるコースがある大学もあります。
それぞれの大学のカリキュラムや進路状況も確認しておきましょう。
九州の医学部は九州大学が最も難易度が高い
前述したように、九州の医学部の中では、九州大学が最も難易度が高いです。
全国の医学部の中でもトップクラスの偏差値を誇っており、全国の優秀な生徒が九州大学の医学部を受験します。
ただし、他の大学と同様に九州大学の入試でも面接が導入されているため、単に学力が高いだけでは合格できません。
学力と同時に、適切に面接で受け答えができる対応力やコミュニケーション力が求められます。
医学部受験は全国を視野に入れて、合格可能性の高い大学を受験することが定石とされています。
そのため、九州大学を受験する学生の多くが非常に優秀であり、その分競争率はかなり高いでしょう。
九州大学の医学部に合格するには、相応の学習量と、効率の良い学習プランを立てることが大切になるでしょう。
まとめ
本記事では、九州にある医学部の概要や、偏差値上位5校の特徴について解説しました。
九州には高い研究結果を持つ、ハイレベルな医学部が多数あります。
医学部受験の際には、視野にいれると良いでしょう。
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