一般的に、受験勉強はつらく厳しいものとされています。
大量の単語を暗記したり、難解な公式を理解する必要があるため、つらさや厳しさを感じてしまうのも無理がありません。
そのため、受験勉強そのものが楽しくないと実感している受験生は、大勢います。
そこで今回の記事では、受験勉強が楽しくないと感じてしまう理由を解説するとともに、勉強を楽しむための方法についても解説していきましょう。
勉強がつらい理由とは?
最初に、勉強がつらいと感じてしまう理由について解説していきましょう。
ここでは、数ある理由の中でも代表的なものを、3点ピックアップしてまとめました。
成績が伸びない
勉強を日々、頑張っているのに成績の伸長が見られないのは、勉強をつらいと感じてしまう理由になります。
どれだけ努力を重ねても成績が伸びない時期が続いてしまえば、勉強へのモチベーションが失われてしまうでしょう。
そうなってしまうと、大きなストレスを受けてしまい、受験勉強そのものに対して楽しくないと感じるようになるのも無理はありません。
いずれにせよ、自身の成長を実感できない状況というのは人間から生気を奪い、本来の力を引き出せない状態に追い込んでしまいます。
別の勉強方法を探してみたり、学校の先生や予備校など頼れる存在を見つけて現状を打開する必要があるでしょう。
勉強の必要性を感じていない
「受験勉強って社会に出てから役に立つの?」
多くの受験生が感じる疑問の一つが、受験勉強に対する必要性です。
漢文を習ったところで知識を披露する場面は、ごく限定されたシチュエーションですし、物理をマスターしても、多くの人がロケット事業やロボット工学などに携わるわけではないでしょう。
しかし、受験勉強で学んだことを生かすも殺すも本人次第、という側面があるのも事実です。
たとえば、漢文を通じて中国文化の知見を深めれば、コミュニケーションのきっかけや他文化を知る意欲が得られます。
さらに、物理についても、論理的な思考力が身に付くとともに、図やグラフなどの資料の読解力も身に付けられるでしょう。
受験勉強なんてやる意味がない、楽しくないと感じている人は、上記のような視点を取り入れつつ学習を進めてみてはいかがでしょうか。
やらされていると感じてしまう
受験勉強に限ったことではありませんが、他人から物事を押し付けられてしまうと、作業の意欲が湧いてきません。
勉強についても、「義務教育」の名のもとに小・中学校を通じて学習する背景があるため、何となく大人から無理強いされている感覚を持っている人もいるでしょう。
そういった感覚が残っている人は勉強につらさを感じ、楽しくないと認識してしまうものです。
しかし、受験勉強そのものはほかの誰でもない、自分の将来のための学習です。
苦しいときや逃げ出したいときもあるかとは思いますが、主体的な意識を持って、きちんと勉強と向き合うよう心がけてください。
勉強が楽しいと思う人とはどういう人か
続いて、勉強が楽しいと思う人はどういう人なのか、その特徴についても見ていきましょう。
こちらの項では、勉強が楽しいと感じる人の特徴を3点取り上げてまとめました。
好奇心旺盛
勉強が楽しいと感じる人の中には、旺盛な好奇心を持っている人がたくさん見受けられます。
どんなことにでも興味・関心を示す人にとって、勉強で習う未知の世界は心地よい刺激にほかなりません。
一つの単元で学んだことの関連事項についても、枝葉を伸ばすがごとくどんどん学習を進めていくため、成績の伸長もよく、ますます勉強が楽しくなっていくという特徴があります。
好奇心旺盛な人にとって勉強は、知識欲を満たしてくれる娯楽のようなものなのです。
勉強することに価値を感じている
勉強が楽しいと思う人は、勉強に対する価値を高く感じています。
前項では、勉強が楽しくない人の特徴として、「勉強の必要性を感じていない」という点を取り上げましたが、勉強が楽しいと思っている人は、学習することの意味付けがきちんとできているのです。
知識が役に立つことが嬉しい
勉強が楽しいと思う人は、知識が後々、役に立つことに喜びを感じています。
受験勉強では、国語や英語、理科など色々な学習を進めていきますが、知識が積み重なれば積み重なるほど、それを生かす機会に恵まれます。
そういった機会に、自信が身に付けた知識を使い役に立てられれば、苦しくもつらい勉強を続けてきた甲斐があったというものでしょう。
現状、勉強が楽しくないと感じている人でも、今学んでいる知識はいつか披露できる日が来るかもしれませんので、モチベーションを高く持ち学習に励んでください。
勉強が楽しくない人とはどういう人?
勉強が楽しいと感じている人の特徴を紹介したところで、今度は逆に勉強が楽しくないと感じている人の特徴についても確認していきましょう。
ここでは、勉強が楽しくないと感じている人の特徴を3点に絞って解説していきます。
勉強する意味が分からない人
勉強に対する意味付けができていない人は、学習を進めていっても楽しくないと感じてしまうものです。
本来、自身の将来のために行っている受験勉強でも、自分のことと捉えられず前向きな気持ちになれない人が大勢見受けられます。
上でもお話ししたとおり、受験勉強はほかの誰でもない、自分の未来を掴み取るために行っているものです。
勉強をする意味を今一度ご自身に問いただし、気持ちを奮い立たせましょう。
間違えることを重く捉えている人
勉強が楽しくないと感じている人の大きな特徴の一つが、間違えることを必要以上に重く捉えてしまっているというものです。
たしかに、勉強でミスをしてしまうと得点につながりませんから、間違いを恐れてしまうのも無理もないでしょう。
しかし、ものは考えようで、ミスが許されるのは受験勉強における特権とも言えます。
本番では命取りになる間違いであっても、受験勉強の最中であれば、いくらミスをしても将来への影響はありません。
むしろ、どんどんミスをして自分の弱点を発見し、得点につなげるくらいの感覚で勉強を進めましょう。
小さな成功実感を感じにくい人
勉強が楽しくない人は、成功の実感を得にくい傾向にあります。
たとえば、テストで点数が上がったとしても、上昇幅が小さいと自身を評価できません。
大きく成績が向上する機会はそうそうありませんから、成功の実感を得にくく自己評価がなかなかあがらないのです。
そうなってしまうと、自分が成長しているという事実を感じにくくなってしまい、勉強が楽しくないと思うようになってしまいます。
勉強を楽しめる人が得られるメリットは何?
次に、勉強が楽しいと感じる人が得られるメリットについて解説していきます。
現在、勉強が楽しくないと感じている人にとって、学習のメリットを知っておくことは今後のモチベーションアップにもつながるはずです。
こちらの項では、勉強が楽しめる人が得られるメリットを紹介しましょう。
意欲的に勉強できる
意欲的に学習に取り組めることは、勉強が楽しめる人が受けられるメリットの一つです。
「夢中は努力に勝る」という言葉にもあるとおり、まさに夢中で勉強をしている人は受験において無類の強さを発揮します。
本来、受験勉強とは、つらさや苦しさを感じつつも、努力で乗り越えていかなければなりませんが、勉強に楽しみを見出せると自ら積極的にチャレンジできるようになります。
学習時の集中力がアップする
勉強を楽しむことのメリットには、集中力に関係するものもあります。
嫌々机に向かっている人は、勉強が楽しくないと感じているため、集中力にかげりが見えがちです。
モチベーションが低い状態での学習ですから、無理もないでしょう。
一方で、勉強を楽しんでいる人は、学習意欲が高いため集中力が途切れず、確実に成果を残していきます。
短時間の学習においても知識を得られるため、スキマ時間を有効活用した勉強ができるのも大きな強みです。
日常生活における対応力を身に付けられる
日常生活における対応力の向上も、勉強を楽しんで行うメリットになります。
受験勉強は大学入試が終われば、無に帰してしまうわけではありません。
勉強を通じて得た知識、論理的思考力、想像力などは、問題に対応するための力として今後の人生においても十分に役立つはずです。
大学生活や社会人生活では、日常を通じて様々な出来事が発生しますが、これらへの対応力が養えるのは、勉強を楽しめる人が享受できる多大なメリットと言えるでしょう。
勉強を楽しむためにするべきこと
最後に、勉強を楽しむためにするべきことについても、解説していきます。
勉強を楽しむ人が得られるメリットにあずかれるよう、ぜひチェックしてください。
ゲーム感覚で進める
勉強をゲーム感覚で進めると、学習の楽しみがグッとアップします。
そもそも勉強が楽しくない人は、上でもお伝えしたとおり、イヤイヤ机に向かっている人が大半です。
しかし、ゲーム性を勉強に取り入れることで、学習意欲の向上が期待できます。
たとえば、一定時間内に問題を解くタイムアタック式の勉強をスケジュールに組み込むことで、ゲームのような感覚で学習を進めることができます。
テストの制限時間に合わせてタイムを設定すれば、本番におけるペース配分の練習にも生かせますし、苦手科目の反復演習などに用いれば、クリア時のタイムが自分の成長の指標となるでしょう。
このように、勉強にゲーム性を取り入れることで学習が楽しくなり、モチベーションの向上が見込めますので、一度試してみてください。
ともに勉強する友達を作る
勉強の友達を作ることも、受験と楽しく向き合うためのポイントです。
個人学習は孤独との戦いとなりますが、仲間を作ることで一緒に困難を乗り越えられます。
また、成績が伸び悩んだときや、プライベートで問題が発生した時などは、友達がこの上ない助けとなるでしょう。
お互いに支え合える存在がいれば、勉強も次第に楽しくなり、受験シーズンもきっと乗り越えられるはずです。
自分にご褒美を設ける
自分へのご褒美を用意しておくのも、受験勉強を楽しむための手段です。
人間は誰しも成果を残したあかつきには、何らかの報酬を求めるものです。
もちろん、テストの点数が上がったという客観的評価そのものも報酬と言えますが、それとは別に自分だけのご褒美を用意しておくと、よりモチベーションのアップが期待できます。
大げさなご褒美ではなく、ささやかなものでも構いませんので、「頑張った自分」を褒めてあげる機会を設けてみてはいかがでしょうか。
まとめ
受験勉強は学習量が多いうえ、難しい知識の習得が前提となっているため、楽しくないと感じている人がたくさんいます。
成績が伸び悩んだり、「やらされている」と感じてしまうことも、勉強が楽しくないと感じる要因でしょう。
当然ですが、こういった状況が続いてしまっては、成長が望めないため本番で失敗してしまう可能性も生まれます。
そのため、まずは勉強を楽しむことから始める必要があるでしょう。
スポーツと同じく、楽しめるようになれば飛躍的に実力が伸びるはずです。
勉強を楽しめるようにするポイントは、ゲーム感覚で進めてみることや、勉強仲間を作ること、加えて自分へのご褒美を用意することなどがあげられます。
どの方法もすぐに実践に移せますので、ぜひ受験勉強に取り入れてみてください。
今回の記事を読んでくれたあなたが、勉強の楽しみを見出せるようになってくれたら幸いです。