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【東京女子医科大学医学部】大学の学費や偏差値、入試対策について解説!

【東京女子医科大学医学部】大学の学費や偏差値、入試対策について解説!

 

「至誠と愛」という建学の精神のもと設立された、東京女子医科大学医学部。

同校は深い歴史とともにあり、ルーツをたどれば明治時代にまでさかのぼります。

この東京女子医科大学の創立に尽力したのは、教育者であり医師の吉岡彌生(やよい)氏。

上記、至誠と愛とは彼女の言葉ですが、患者と触れ合う際の誠実さと愛の大切さを、端的に表現したものと言われています。

そして、同校医学部には、吉岡氏の精神性に触れながら学びたいと、毎年たくさんの学生が受験にチャレンジしています。

そこで今回は、東京女子医科大学医学部の志望者向けに同校医学部の基本情報や入試対策について解説していきましょう。

東京女子医科大学医学部の基本情報

さっそく、東京女子医科大学医学部にまつわる基本情報について見ていきます。

ここでは、キャンパスの場所や入試定員、学費などを取り上げてまとめました。

キャンパスの場所

東京女子医科大学医学部のキャンパスは、東京都新宿区にある河田町キャンパスです。

最寄り駅は、都営地下鉄大江戸線の若松河田駅と同線の牛込柳町駅で、両駅から徒歩5分ほどとなっています。

キャンパスは「女子医大通り」という町筋沿いに、東京女子医科大学大学病院と一緒に立ち並んでいますので、こちらの通りを目印に移動するとよいでしょう。

入試定員

2023年度における、東京女子医科大学医学部の募集人員は、およそ100名となっています。

同医学部の入学形式には様々ありますが、その中でも最も定員が多いのは、一般選抜の約67名です。

その後に続くのは、募集人員23名程度の学校推薦型選抜(一般推薦)

さらに、募集人員およそ10名の、学校推薦型選抜(「至誠と愛」推薦)が続きます。

この学校推薦型選抜(「至誠と愛」推薦)は、血縁者の中に同窓会の組織員がいる人のみが出願できる募集枠です。

なお、同医学部では上で紹介した枠のほかにも、学校推薦型選抜(指定校推薦)も設けていますが、こちらについては、募集人員の詳細は明らかにされていません。

「指定校および試験の詳細については、医学部学務課までお問い合わせください。(同校ホームページより引用)」とのことですので、気になる方は連絡を取ってみるとよいでしょう。

学費

続いて、学費に関しても確認していきましょう。

2023年度における東京女子医科大学医学部の学費は、6年間で46,214,000円となっています。

内訳に関しては、同校医学部が公式HPやパンフレットで公開している情報を参考に、一覧表にしてまとめましたのでご覧ください。

種別 入学時 2年目以降の納入金
入学金 2,000,000円
授業料(年額) 2,800,000円 2,800,000円
施設設備費 2,000,000円 2,000,000円
実習費(年額) 1,200,000円 1,208,000円
教育充実費(年額) 3,300,000円 800,000円
委託徴収金 149,000円 145,000円
合計 11,449,000円 6,953,000円

東京女子医科大学の特徴

大学の基本情報を学んだ後は、さらに踏み込んで特徴についても見ていきましょう。

こちらの項では、東京女子医科大学医学部が実施している取り組みの中でも、特徴的なものをピックアップして解説していきます。

特色ある教育

東京女子医科大学医学部にはPBL及びTBLを実施していることや、女性医師のキャリア支援に取り組んでいることなど、数々の魅力ある特色を持っています。

ここから先は、これらの特色について細かく説明していきます。

PBL

PBLとは、文部科学省が教育現場で推奨している、アクティブラーニングの一つです。

英語では、「Project Based Learning」と表記されますが日本語においては、「問題解決型学習」「課題解決型学習」と訳されています。

この学習方法のもとでは従来型の受け身学習、すなわち教師が学生に一方通行で勉強を教える学習とは異なり、学生が主体となり問題解決までの道のりを模索していきます。

東京女子医科大学では、このPBLを効果的に行い、学生たちの患者に対する観察眼や分析力を養っているのが特徴です。

観察眼と分析力を十分に養うことで、患者の些細な異常をすぐに発見・分析し、治療に移行できる力を伸ばしていきます。

TBL

TBLとは、英語の「Read More Team-based learning」の訳ですが、この教育のもとでは、チームベースでの学習に重点を置いているのが特徴です。

東京女子医科大学では学生全員が参加し、課題に対する実践的、かつ合理的な解決方法を学んでいきます。

4年次から行われる臨床入門の一つとして、とても重要視されているカリキュラムです。

グローバルな女性医師を育成

2012年、東京女子医科大学では国政外部評価団体を招いて医学部分野別評価が行われました。

これは、世界医学教育連盟のグローバルスタンダード基準に基づいて実施されたものです。

この分野別評価において、同大学は医学教育に関する色々なアドバイスを受けましたが、それらを吟味ししっかりと教育カリキュラムへ反映。

その結果、2013年には、グローバルスタンダード基準を満たした日本初の医学部として認知されるようになりました。

世界レベルの教育基準のもと、東京女子医科大学医学部では今日に至るまで多数の国際人材を輩出しています。

女性医師のキャリア支援

女子医大ならではの特徴と言えるのが、女性医師の積極的なキャリア支援です。

東京女子医科大学の「女性医療人キャリア形成センター」では、医師や医学研究者として活躍する女性を支援するための取り組みを行っています。

また、授業として学内・学外の先輩による教育を通じて、自分がどのようにキャリアを継続するかのビジョンを持つための学習機会が提供されています。

長い歴史を誇る東京女子医科大学では、その歴史の歩みの中で得た女性医師支援のノウハウを、しっかりと学生に還元してくれます。

東京女子医科大学医学部の難易度

次に、東京女子医科大学の難易度についても見ていきます。

ここでは偏差値と倍率の両面からアプローチして解説しましょう。

偏差値

2022年度の東京女子医科大学の偏差値は65.0と私立大学医学部の中でも、ごく平均的な数値となっています。

同じ偏差値の大学には、杏林大学や帝京大学、そして関西医科大学などが並んでいますが、女子医大は同校のみとなっています。

女子医大に絞って受験を希望している場合は、併願ができませんのでより一層の覚悟を持って学習に励みましょう。

倍率

さて、偏差値に続いて倍率についても分析を進めていきます。

東京女子医科大学の2022年度における倍率は、前年度よりも微増の5.4倍となりました。

前年度は、学費の大幅な引き上げを受けた影響か、倍率、受験者数ともに大幅な落ち込みを見せましたが、2022年度においても、当時と似かよった流れを組んでいるものと推測されます。

また、近年の同医学部の傾向として、募集人員の引き締めが見られていますので、受験にあたっては今までよりも入念な対策が求められるでしょう。

▼東京女子医科大学医学部の入試データ
・2020年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般入試 7.3 75 1390 1362 191

・2021年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般入試 4.8 75 945 913 198

・2022年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般入試 5.4 67 681 651 125

東京女子医科大学医学部の入試対策

最後に、東京女子医科大学の入試対策についても解説していきます。

同大学医学部で出題される科目の対策方法を、それぞれに分けて見ていきましょう。

英語

英語では60分間の試験時間で、大問が全4題課されています。

読解の分野では、内容真偽や対象部分の内容説明選択、加えて同意語を言いかえるよう求められる問題が多く見られるのが特徴です。

例年、出題傾向は大きく変化することがありませんので、過去問によく当たって頻出問題を理解しておくと高得点が狙えるでしょう。

英作文では長文が出題されることがありますので、日ごろの訓練を怠らないようにしてください。

数学

数学では、大問が4題ほど課されます。

試験時間は、英語と同じく60分間です。

数列や整数は頻出ですから、必ず押さえておきましょう。

ほかにも、高次方程式や指数、対数、式の計算問題もしばしば出題されています。

これらは難易度が高めの問題が出されていますので、上位の私立大学で課される問題を中心に解いておいてください。

誘導が省かれていると時間が苦しくなる可能性がありますから、ペース配分についても模試などを通じて慣れておくようにしておきましょう。

生物

生物では大問が4問~5問ほど出題されています。

試験時間は、理科2科目で120分です。

視覚の仕組みやDNAの発想、メセルソンとスタールの実験、カルビンベンソン回路など色々な分野から知識量を確認する問題が課されるのが特徴です。

一方で、要求される知識レベルと計算能力は標準レベルとなっております。

早い段階から知識の習得に取り組むとともに、一つの知識から関連知識を枝状に伸ばして覚えおくとよいでしょう。

また一定の時間を設定し、時間内に習得した知識を出来るだけ引き出す訓練も、試験の本番で役に立つはずです。

化学

化学では例年、4~5問程度の大問が課されています。

原子の構造や生命科学など、分野を選ばず幅広い範囲から出題されますので、総合的な学習が必要です。

いわゆる難問・奇問と呼ばれる問題はほとんど出ませんから、定番問題を中心に練習をしておくとよいでしょう。

教科書や参考書から忠実に学び、基本を押さえていけば活路が開けますので、粘り強く勉強に励んでください。

物理

物理は、大問が3問で構成されています。

力学では時おり難易度が高い問題が出題されますが、全体的を見渡すと標準レベルの設問がほとんどです。

日ごろから問題の一つひとつを確実に解くトレーニングをしておけば、本番で慌てることもないでしょう。

なお、グラフ問題が多く見られますので、描写の練習も忘れずにしておいてください。

小論文・面接

小論文と面接の対策についても確認していきましょう。

順を追って、それぞれの対策方法を解説します。

小論文試験は、適性試験と合わせて60分間のものが行われます

小論文の試験の場合、テーマにまつわる基礎知識が乏しいと、内容の理解と論述の両方が破綻する可能性がありますので、過去問はもちろんのこと新聞や情報誌にも触れておいてください。

医療系の知識とともに、女性医師育成や女性医師の役割についても理解を深めておくのも効果的です。

面接では、個人面接が10~15分程度行われます。

質問内容としては、医師の志望理由や併願校の受験状況について、気になっている医療系ニュースなど、いわゆる定番質問が多く投げかけられます。

ただし、「この絵の登場人物の吹き出しに台詞を入れてください」などの思いがけない質問がなされることもありますので、アドリブ力を磨いておくことも重要です。

まとめ

東京女子医科大学医学部は、明治時代にルーツを持つ歴史のある医学部です。

建学の精神、「至誠と愛」という考え方に多くの人が共感し、毎年たくさんの受験生が入試にチャレンジしています。

そんな東京女子医科大学の偏差値は65.0で、私立大学の医学部としては標準的です。

しかし、一般レベルの偏差値であったとしても、実際には高難易度の問題が複数混じっているため油断はできません。

数学を取り上げ、一例をあげると、整数では上位私立大学レベルの問題が課されるケースもしばしばあります。

そのため、偏差値だけを見て標準レベルの対策だけをしていると、思わぬところで足をすくわれてしまうでしょう。

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