山口大学医学部は、瀬戸内海沿いに位置し、約70年以上の歴史があります。
同医学部は、地域医療の中心でありながら、世界レベルの医療技術の研究拠点として、多くの医師や研究者を輩出してきました。
そんな山口大学医学部には、毎年、西日本を中心に全国からたくさんの受験生が試験に集まる大学です。
そこで今回の記事では、山口大学医学部の志望者に向けて、同医学部の基本的な情報から入試について様々な情報をお伝えしていきます。
山口大学医学部の基本情報
はじめに、山口大学医学部の基本情報について押さえておきましょう。
こちらの項では、山口大学医学部のキャンパスの場所とアクセス方法、医学部の定員数、そして入試方法や日程についてまとめました。
キャンパスの場所
山口大学医学部は、山口県宇部市の小串キャンパスに位置します。
山口宇部空港から車で向かう場合は、15分程でキャンパスに到着します。
電車で向かう場合は、JR宇部線で宇部新川駅にて下車してください。
宇部新川駅からキャンパスまでは、徒歩10分で到着します。
また、バスで向かう場合は、宇部市営バスに乗車し、宇部中央バス停で下車してください。
宇部中央バス停からも同じく、徒歩10分で到着します。
定員数
2022年5月1日における山口大学医学部医学科の在籍者数は、719人となっています。
収容定員は692名ですが、それを若干上回る人数を確保しています。
また、募集人員についてですが、山口大学医学部では文部科学省に対する増員申請が認められたことから、2023年度では、2名増の109名となりました。
入試情報
次に、山口大学医学部の入試情報についても見ていきます。
ここでは、一般選抜と学校推薦型選抜Ⅱの解説をしていきましょう。
一般選抜
山口大学医学部の一般選抜は、前期日程と後期日程があり、どちらも共通テストと二次試験にあたる個別学力検査により合否が判定されます。
ただし、両方の日程のうち、後期日程には地域枠の人数も含まれています。
地域枠を利用して入学した人は、医学部卒業後に山口県で指定された医療機関にて一定の期間勤務する義務が課されますので、慎重に検討してください。
なお、2023年度の共通テストは、2023年1月14日と15日に実施予定となっています。
また、個別学力検査は、前期日程は2023年2月25日と26日、後期日程は3月12日と13日に行われる見込みです。
学校推薦型選抜Ⅱ
山口大学医学部には、学校推薦型選抜Ⅱという募集枠もあります。
こちらの募集枠は従来、主に全国枠と地域枠の2種類の枠に分けられていましたが、2023年度の増員申請の認可を受けて、5種類に分かれることとなりました。
枠名と募集人員の詳細について、下記表にまとめましたので参考にしてください。
学校推薦型選Ⅱ
(大学入学共通テストを課す)
全国枠 地域枠 緊急医師対策確保対象枠 地域医療再生枠 重点医師確保対策枠
5名 22名 5名 10名 2名
このように、様々な募集枠が設けられるにいたりましたが、枠ごとに出願要件が異なる部分も見られますので、出願の際は、募集要項を読み込むとともに、疑問点などは学生課などに問い合わせてきちんと確認しておきましょう。
なお、合否判定は一般選抜と同じく、共通テストも評価の対象になります。
ちなみに、2023年度における願書の受付期間は2022年12月13日から16日までで、試験については2023年1月19日に実施予定です。
私費外国人留学生入試
私費外国人留学生入試は、外国人留学生などを対象とした募集枠です。
2023年度における医学部の募集人員は、若干名となっており詳細な人数についてはとくに明かされておりません。
選抜については、数学や理科、外国語、日本語能力、面接試験の成績をもとに行われます。
なお、2023年度の試験は、2023年2月25日から26日にかけて実施される見通しです。
山口大学医学部の入試難易度
続いて、山口大学医学部の入試難易度についても押さえておきましょう。
ここでは、偏差値と倍率の2つの指標から入試難易度を解説していきます。
偏差値
山口大学医学部の偏差値は65.0で、国公立大学の医学部の中では標準的な数値です。
同一の偏差値の医学部としては、島根大学や京都府市立大学、名古屋大学、群馬大学、長崎大学などがあげられます。
上位クラスの医学部は、偏差値67.5の九州大学や千葉大学、岡山大学、横浜市立大学などが並びます。
倍率
2020年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 5.5 | 55 | 309 | 262 | 56 |
後期(全国枠) | 21.4 | 10 | 214 | 58 | 10 |
後期(地域枠) |
2021年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 5.5 | 55 | 306 | 255 | 56 |
後期(全国枠+地域枠) | 21.2 | 10 | 212 | 46 | 10 |
2022年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 3.9 | 55 | 214 | 178 | 55 |
後期(全国枠+地域枠) | 40.9 | 10 | 450 | 21 | 11 |
山口大学医学部の2022年度における前期日程の倍率は、前年度から微減の3.9倍という結果となりました。
その一方で、急激に上昇したのが、後期日程の倍率です。
前年度は20倍程度だったものが、2022年度では20ポイント近くアップし40倍をこえています。
2023年度入試においても、同じ流れをくんで高倍率となる可能性も十分に考えられます。
そのため、同医学部の後期日程の受験も考えている方は、これまでよりも、さらに学力を高めておく必要があるでしょう。
山口大学医学部の特徴
学ぶための環境が完備!全国でも類を見ない電子シラバスと革新的なカリキュラム
医学の勉強は、膨大な知識量と理解力が必要です。
山口大学医学部では、電子シラバスと革新的なカリキュラムにより学生が医学の知識を身につける環境が設けられています。
電子シラバスによって、キャンパス内であればどこにいてもノートパソコンを開けば授業の単元を復習することができます。
授業時間は、通常の大学では90分ですが、同医学部では授業時間を45分と45分、間に5分休憩を設けて学生が集中出来るようにしています。
また、カリキュラムが全国でも稀で、「解剖学」「病理学」といったような従来の学問体系を解体し、臓器別・疾患別に再編成されたコース・ユニット制で授業や実習が行われます。
1つのユニットが終了する1~2週間ごとに、テストが実施されます。
成績評価が、期末テストではなく小テストを積み重ねていく方式ですので、テスト直前に大量の知識を詰め込む必要があります。
さらに、図書館が24時間利用できるなど、山口大学医学部には充実した学習環境が備えられており、大きな魅力といえます。
国内外で研究に専念できる「自己開発プログラム」
山口大学医学部では、3年次に「自己開発プログラム」というカリキュラムが設けられています。
「自己開発プログラム」では、半年間、希望する研究室で研究活動に専念することが出来ます。
医学生は学内だけでなく、国内外の研究機関を配属先として選べます。
海外への研究配属のためには、TOIECやTOFLEなどの英語試験で一定以上の点数が必要になります。
研究室への配属カリキュラムはどの医学部にもありますが、山口大学医学部では配属期間が半年間と比較的長期間であることが特徴といえます。
医学生のうちに、半年間という期間を医学研究に没頭できることは、将来医師としての幅を広げられる貴重な機会となるでしょう。
山口大学医学部の入試情報
次に、2023年度における山口大学医学部の入試情報についても押さえていきましょう。
こちらの項では、同医学部の入試科目と配点、合格のボーダーラインなどを解説していきます。
入試科目と配点
最初に、入試科目と配点の説明をします。
共通テストと二次試験に分けて解説をしますので、参考にしてください。
共通テスト
共通テストの入試科目と配点については、下記表のとおりです。
前期
英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 地理・公民 | 合計 |
200 | 200 | 200 | 200 | 100 | 900 |
後期
英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 地理・公民 | 合計 |
200 | 200 | 200 | 200 | 100 | 900 |
2次試験
二次試験における入試科目と配点は、下記表のとおりです。
前期
英語 | 数学 | 理科 | 面接 | 合計 |
200 | 200 | 200 | – | 600 |
後期
小論文 | 面接 | 合計 |
300 | 200 | 500 |
前期日程では、科目試験と面接、後期日程では、小論文と面接が実施されます。
山口大学医学部の面接試験は、時間は1回あたり10分程度ですが、面接が2回行われることが特徴です。
1回目の面接では、受験生自身についてで、高校時代の生活や志望動機、理想の医師像などが質問されます。
2回目の面接の中で聞かれることが多いのが、山口大学や山口県に関しての質問です。
山口大学医学部は、地域医療を重視しており、面接でも受験生が山口県に興味を持っているかを聞くようです。
山口大学の魅力や、山口県の医療事情などについても自分の考えを答えられるように、事前にまとめておくとよいでしょう。
合格のボーダーラインは?
山口大学医学部の合格のボーダー得点率は、2020年度の前期日程が84%、後期日程(全国枠)が89%、2021年度の前期日程が83%、後期日程(全国枠)85%でした。
そして2022年度の試験では、前期日程が75%、後期日程(全国枠)が83%という結果となっています。
どの年度においても高い得点率が求められています。共通テストで必要な科目の習熟度を上げて、点数をとりこぼさないようにしっかり対策を行いましょう。
山口大学医学部を目指すなら京都医塾
山口大学医学部は、地域医療への貢献や医療技術の評価が高いことや、大学独自のカリキュラムが受験生にも人気がある大学です。
山口大学医学部の入試倍率は近年4倍以上と高く、ボーダー得点率も83〜84%と高くなっています。
そのため、共通テストでは高得点が求められますし、2次試験での科目試験、面接のすべてにおいて油断できません。
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まとめ
山口大学医学部は、地域医療の中心でありながら、世界レベルの医療技術の研究拠点として名高い大学です。
また、大学独自のカリキュラムも魅力となり、受験生からも人気があります。
そんな山口大学医学部の入試は、近年入試倍率も高く、共通テストでも高得点が求められています。
確実な合格を手に入れるためには、共通テストから科目試験・面接のすべてに至るまでの対策が必要となるでしょう。
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